建築学部 建築学科

下川雄一 研究室

SHIMOKAWA YUICHI
LABORATORY

BIMや空間情報技術を活用し、より良い建築デザイン環境の創造に挑戦

研究室のポリシーは、目的に応じた空間情報技術を柔軟に活用できる建築設計者を育てること。建築設計や空間デザインに実践的に取り組む中で新しい情報技術活用の価値発見に取り組む。最近では、BIM(3次元モデル+建築情報)技術、臨場感の高い空間評価が可能なVR/AR技術、建築デザインと環境シミュレーション技術の連携技術、Visual Programmingによる形態生成技術、等の応用をテーマとしている。

キーワード

  • 建築設計・空間デザイン
  • 空間情報技術
  • ITを活かしたものづくり
  • 地域連携

研究紹介

RESEARCH

植物をモチーフとした幾何学的造形と空間演出の実践

研究内容

能登町ふれあいの里・やなぎだ植物公園。2009年以降、毎年8月の最終週に、ここで「能登町交流フェスタ in 星空コンサート」が開催され、大自然の中で石川県内の和楽器奏者やミュージシャン達による素敵な演奏が繰り広げられます。私たちの研究室では、NPO法人趣都金澤と連携し、このコンサート会場を世界に1つしかない幻想的なコンサート会場とすることを目指し、毎年活動を続けています。会場である植物公園にちなみ、毎年の灯りのオブジェのデザインでは「植物」をモチーフとした幾何学的な造形活動に取り組んでいます。建築デザインにおいては具象と抽象の表現のバランスが重要です。そのため、植物をモチーフとしながらも、いかに抽象的な美しさや合理性を実現できるかにチャレンジし、一種の建築デザインのトレーニングをしています。追求すべきポイントは、オブジェの美しさやユニークさ、材料特性を活かした造形性、キャンドルを含めた会場全体の美しい配置パターン、の3点です。これらの実現のために、学生達は何度も試作品を作成しては現地に持ち込み、主催者である植物公園のスタッフや地元の方々と議論を繰り返します。こうして、毎年1、2種類のオブジェを制作し、イベント時には過去のオブジェも使用して幻想的な風景を作り上げていきます。デザインや制作の過程では、各種の材料との格闘は勿論、Visual Programmingによる造形パターンの検討、VR(仮想現実)によるオブジェ設置風景のシミュレーション、3Dプリンターやレーザーカッター等のデジタル加工機の活用、等を積極的に進めています。言い換えれば、この活動のもう1つの大きな目的は、デザインとそれを支えるデザインテクノロジーの良好な関係の探索作業を身をもって体験することと言えます。
 このイベントは無料開放されており、どなたでも気軽に立ち寄って頂けるイベントです。今年(2017年)は8月26日(土)、27日(日)の開催を予定しております(コンサートは土曜のみ)。この記事をご覧になられた皆さまのご来場を心よりお待ちして申し上げます。

PBL(Project Based Learning)型BIMプロジェクト(2014~2016)

研究内容

学生達の建築設計力と空間情報技術力の向上を目的として、21世紀美術館のプロジェクトリーダーを務めた建築家・吉村寿博氏と連携し、BIM活用による実際の建築設計プロジェクトを実施した。地域連携プロジェクトであるToiroプロジェクトの最上位学年のプロジェクトであり、研究室として積極的に関わった。2年以上のプロジェクト期間を経て、学生達と建築家の共同設計による建築物も完成した。プロジェクトの過程では、BIMソフトやVR技術の活用による3次元的な建築設計を終始実践し、環境シミュレーションチーム(円井研究室や流体力学研究室)との連携による熱や風のシミュレーションも実施した。

BIMと連携したVR技術の実用性検証(2015)

研究内容

近年、ゲーム業界で注目されているVR(Virtual Reality)技術の建築デザイン過程における利用価値を確認することを目的として、地域の建築家やまちづくりの技術者と連携し、ケーススタディを行った。複数の建築デザイン、インテリアデザインの事例において、ゲームエンジンソフトを用いたVRモデルを作成し、スケール感・臨場感・リアリティといった観点を軸に、実務打ち合わせや一般市民における空間理解への効果や問題点を整理した。この研究から、VRには建築設計支援ツールとしての十分な可能性があることを確認した。

BIMを活用した照明計画手法に関する研究-複数評価媒体を組み合わせた照明計画プロセスの提案(2015

研究内容

建築空間の明るさ感を評価する方法は幾つか存在するが、最近では輝度画像や明るさ画像による評価やVR(仮想現実)技術が注目されている。本研究では、通常のCG画像に加え、輝度画像・明るさ画像・リアルアピアランス画像(ビジュアルテクノロジー研究所開発のREALAPSで作成)、VR+ヘッドマウントディスプレイという新しい明るさ評価技術の相対的な評価を行うため、同一の空間をそれら複数の可視化技術により再現し、被験者による各表現媒体の特性や相対的な利用効果を確認した。

卒業設計(4年生)・修士設計(大学院)

研究内容

研究室では、研究だけではなく、卒業設計(4年生)や修士設計(大学院)として建築デザインのプロジェクトにも積極的に取り組んでもらっています。研究はある特定の領域に関する新たな知見を得ることが目的であるのに対して、設計は特定のテーマに基づいてあるべき建築の姿を提案することが目的です。テーマ設定、調査・分析、コンセプト立案を経て、試行錯誤を繰り返しながら新たな建築の姿を生み出す活動を通して総合力を身に付けていきます。

教員紹介

TEACHERS

下川雄一  教授・博士(工学)

福岡県八女高校出身

略歴

熊本大学工学部建築学科卒。同大学大学院工学研究科修士課程(建築学)修了、同大学大学院自然科学研究科博士課程修了。1998年本学助手就任。講師・助教授を経て、2007年准教授。2016年教授。

専門分野

専門:建築計画、建築情報
論文・著書:「整合操作に着目した企画設計支援システムの開発研究」(学位論文)、共著書として「建築を拓く~建築・都市・環境を学ぶ次世代オリエンテーション」、最近の論文として「レーザー計測に基づいた伝統木造建築物のCADデータ作成手法」など
受賞:地域活性化プロジェクト「金澤月見光路」で北陸建築文化賞、グッドデザイン賞を受賞(共同)
その他専門情報:日本建築学会3次元設計教育小委員会、私学情報教育協会建築教育FD/IT活用研究委員会委員、照明学会会員ほか

横顔

建築系のアカデミックサークルであるCUBE(建築デザイン+CAD・CG)、Toiro(照明デザイン+ものづくり)、インサー(家具デザイン)等のお世話をしています。興味があればいつでも声をかけてください。

趣味

家具作り、読書、写真、映画など

近況

地域活性化活動として「金澤月見光路」や「能登町交流フェスタ」に参加し、あかりオブジェのデザインを学生達と毎年やってます。建築・家具・オブジェ等の造形デザイン全般に興味があり、特にデジタルツールを用いた造形や形状分析技術、意匠・環境・構造の分野横断的なコラボレーション技術(BIM)の研究等を進行中。

オリジナルコンテンツ

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