建築学部 建築学科

円井基史 研究室

MARUI MOTOFUMI
LABORATORY

都市・建築と自然環境との関係性を考える

20世紀、日本の多くのまちで、都市開発により自然環境が失われてきた。ヒートアイランド現象や地球温暖化は、自然環境と人間社会とのバランスが崩れたことに起因しているといえる。本研究室では主に都市の緑、熱環境の観点から、都市・建築と自然環境とのより良い関係性を考える。

キーワード

  • 都市熱環境
  • 建築環境設計
  • 緑の活用
  • ヒートアイランド

ニュース&トピックス

NEWS & TOPICS

研究紹介

RESEARCH

雨水貯留と毛管吸水に着目した蒸発冷却舗装システム

研究内容

これまでの研究で、面的な雨水貯留と舗装体の毛管吸水に着目した「蒸発冷却舗装システム」の基本構成を提案し、屋外実験により十分な冷却性能を確認した。現在、実用化に向けて、白華抑制、舗装ブロックの強度確保、貯留水の水質確認、降雨特性を考慮した夏期の路面温度上昇抑制の評価に取り組んでいる。セラミック系ブロックにより少なくとも3年間は白華しないことが確認された。降水量や気温が平均的な東京夏期(3ヶ月間)において、高性能(日射反射率50%)な遮熱性舗装より、蒸発冷却舗装システムの方がヒートアイランド緩和に有効であることを数値解析により確認した。今後、強度と有効保水量を最適化させるブロックの材質と形状の検討、東京都の歩道での施工と性能検証を計画している。

コケ植物による環境調整型の建築外部空間の創造

研究内容

コケ植物(蘚苔類)は国内に約2000種あると言われ、古くから和歌や国歌に登場するように、日本人に馴染みのある植物である。近年では、苔玉といったインテリア、建物の屋上や壁面でコケを用いた緑化も注目されている。北陸は低温多湿でコケの生育条件が良く、日本有数の壮大な苔庭も存在する。本研究室では、コケ植物の熱環境調整効果や美観性を持つ建築外皮材料としての可能性に着目し、(1)都市に生育するコケ植物の熱・水収支特性に関する屋外実験、(2)人工被覆面に生育するコケ植物に関する調査と暴露試験、(3)コケ植物の景観心理に関する分析に取り組んでいる。ここ最近では、気乾状態のスナゴケにおける日中の重量増加(水分吸着)に着目している。

金沢市街に残存する緑地で生成する冷気流の実態把握と都市環境気候図への展開

研究内容

近年、土地被覆の改変と人工排熱の増加によるヒートアイランドが問題となっている。その中で、市街地に残存する緑地で生成する冷気流が、ヒートアイランド、特に熱帯夜を緩和することが分かってきている。本研究では、金沢市街を対象に、夏季夜間の冷気流の実態把握と、市街地の気温低減効果、数値解析による予測評価、さらには地域や街区の計画提言に取り組んでいる。2017年には、それらのデータをもとに都市環境気候図を作成した上で、都市計画、建築設計の専門家を対象としたワークショップを開催した。

教員紹介

TEACHERS

円井基史  准教授・博士(工学)

鳥取県鳥取西高校出身

略歴

東京工業大学工学部建築学科卒。同大学大学院総合理工学研究科博士課程修了。日本大学生産工学部ポストドクター研究員を経て、2008年本学講師就任。2014年現職。

専門分野

専門:都市熱環境、建築環境設計、緑の活用
論文・著書:「蒸発冷却効果を有する舗装システムに関する研究」(学位論文)、「環境共生都市を考える グリーンアーキテクチュアによるアジアの街区プロトタイプ」(新建築 2002年8月号)ほか
受賞:日本建築学会設計競技最優秀賞(2000)、国際会議BUEE2006優秀論文賞、日本建築学会奨励賞(2012)、日本ヒートアイランド学会論文賞(2015)ほか

横顔

学生時代は海外(タイ、トルコ、ギリシャ、ネパールなど)へバックパッカーとして旅に出かけた。国内は長距離ドライブ(下道・車中泊)で全国の観光地、神社仏閣、日本百名山を巡った。

趣味

オリエンテーリング・トレイルランニングサークルを立ち上げ、顧問を務める。過去は、オリエンテーリングでは日本代表選手として世界選手権参加(2003・スイス、2006・デンマーク)、トレイルランニングでは日本山岳耐久レースで4位(2004)など。

近況

峨山道トレイルランのアドバイザー(2015~)、白山の三禅定道を走破「長滝白山神社→室堂(9時間)」「白山比咩神社→御前峰(8時間)」「平泉寺白山神社→御前峰→白山比咩神社(17時間半)」(2017) 、日本山岳耐久レース15位(2017)。

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