工学部 航空宇宙工学科

赤坂剛史 研究室

AKASAKA Takeshi
LABORATORY

実運用を目指した小型無人航空機・ヘリコプタ・eVTOL・パラシュート等の研究開発

・小型無人航空機(ドローン)の屋外運用のおける自律飛行及び緊急用パラシュートの実験的研究
・ドクターヘリ等に要求される高速で広範囲に飛行できるコンパウンドヘリコプタの風洞実験・飛行実験及びCFD研究
・空飛ぶクルマの実験的研究。高空風力発電の実験的研究

キーワード

  • 小型無人航空機(ドローン)
  • コンパウンドヘリコプタ(高速ヘリコプタ)
  • 空飛ぶクルマ(eVTOL)
  • パラシュート
  • 高空風力発電

ニュース&トピックス

NEWS & TOPICS

研究紹介

RESEARCH

コンパウンド・ヘリコプタのロータと主翼の空力干渉を実験的に解明(胴体なし)

研究内容

シングルロータ機に固定翼機のような主翼を取り付けた高速飛行可能なコンパウンドヘリコプタの実現を目指して、ホバリング時に生じるロータの吹き下ろしと主翼との空力干渉について胴体なし模型でホバリング試験や風洞試験を行っています(JAXAと共同研究)。
 ホバリング時にはメインロータの吹き下ろしが主翼に当たることで、メインロータの空力特性が変化したり、主翼には下向きに力が発生しますが、ロータと主翼の位置や主翼の形状によって変化しますので、それらの空力干渉のメカニズムの解明や、メインロータのロータ効率が高く、主翼に発生する下向きの力が小さい形態を検討しています。

コンパウンド・ヘリコプタのロータと主翼の空力干渉を数値計算で解明

研究内容

シングルロータ機に固定翼機のような主翼を取り付けた高速飛行可能なコンパウンドヘリコプタの実現を目指して、前進飛行時に生じるロータの吹き下ろしと主翼との空力干渉について数値流体力学計算で研究しています。(JAXAと共同研究)。

 前進飛行時にはメインロータの吹き下ろしや主翼まわりの流れが干渉します。ロータと主翼の位置や主翼の形状によって、メインロータや主翼の空力特性が変化するため、それらの空力干渉のメカニズムの解明や飛行効率が高い飛行方法などの研究しています。計算ソフトウェアは宇宙航空研究開発機構JAXAが開発した回転翼解析コードrFlow3Dを用いて、JAXA所有のスーパーコンピュータで計算しています。

コンパウンドヘリコプタの飛行試験研究

研究内容

シングルロータのラジコン模型機に主翼を搭載したコンパウンドヘリコプタ模型を設計製作して、ホバリング飛行試験や高速飛行試験を行い、操縦性や安定性などの飛行特性について研究を行っています。

 コンパウンドヘリコプタは主翼があるためにメインロータと主翼に生じる空気力によって、シングルロータのヘリコプタに比べて操縦性や安定性が異なるため、それらの飛行特性について飛行試験によって解析しています。

コンパウンドマルチプレーン(マルチロータプレーン)の飛行性に関する研究

研究内容

長距離飛行用ドローンや空飛ぶクルマである電動垂直離着陸機(eVTOL)などの形態に、複数のロータと搭載したマルチロータ(マルチコプタ)と固定翼飛行機が複合したコンパウンドマルチプレーンがあります。この機体は離着陸ではロータ(上向きのプロペラ)を回転させてマルチロータ機として飛行し、高度が確保できたら機体後方の推進用プロペラを回転させ固定翼機のように飛行します(上向きのプロペラは停止)。

 マルチロータ機の飛行特性や固定翼機の飛行特性、さらにマルチロータから固定翼への遷移時の飛行特性、固定翼からマルチロータへの遷移時の飛行特性があり、それらについて操縦性や安定性について飛行試験や運動方程式を用いてコンピュータで飛行シミュレーションを行ったり、自律飛行ソフトウェアを作成して外乱に強く安定して飛行できる機体を研究しています。

ドローン(小型無人飛行機)の飛行特性や自律飛行に関する研究

研究内容

ドローン(小型無人飛行機)には固定翼・回転翼・マルチロータ機・ティルトロータ機・マルチロータ機などさまざまな形態がありますので、それぞれの形態の飛行特性や問題点を解析したり、悪天候下でも運用可能な小型無人飛行機の自律飛行に関する研究を行っています。

ドローンやロケット用パラシュートに関する研究

研究内容

ドローンがレベル4(有人地帯の目視外飛行)のステージになることでさまざまな分野で利用されるようになりますが、同時に墜落の危険性が高まります。その対策としてパラシュートを搭載して墜落時における対人・対物事故を減少させることが可能になります。
 また宇宙ビジネスがさかんになってきていますが、宇宙からの帰還時にパラシュートを用いて減速・着陸することが検討されています。

 そこで既存の丸型パラシュートとは異なり、ラインの本数が少なく減速効果が高い4ラインパラシュートについて風洞試験と落下試験にて、抗力が大きくなる形状や、パラシュートが開傘時に生じる衝撃荷重を低減する方法について研究しています。(ジオスポーツ社と共同研究)

コンパウンド・ヘリコプタのロータと主翼の空力干渉を実験的に解明(胴体あり)

研究内容

高速飛行可能なコンパウンドヘリコプタの実現を目指して、ホバリング時に生じるロータの吹き下ろしと主翼との空力干渉について胴体付き模型を用いてホバリング試験や風洞試験を行っています(JAXAと共同研究)。

空中風力発電における飛行体の飛行性に関する研究

研究内容

持続可能な開発目標SDGsを目指し、風は高度が高くなるほど強くなることを利用して、通常の風力発電よりも高い高度での風力発電(空中風力発電)の研究をしています。

 私たちは、凧揚げのようなテザー付き自律飛行機を用いた空中風力発電を検討しており、その飛行機の操縦性や安定性について研究しています。(図はイメージ)。(国内の大学や企業と連携して研究)

斜面や構造物近傍でのヘリコプタのホバリング性能

研究内容

ヘリコプタはホバリングできる特徴を生かして輸送・救急・救難など様々な場面で利用されています、ヘリコプタが使用される環境は通常のヘリポートと異なり、斜面や構造物近傍であることが多い。

 そこで、障害物環境がヘリコプタのホバリング性能にどのような影響を及ぼしているか、風洞を用いたりしながら実験的に解明する研究を行っています。

ヘリコプタのロータ後流に関する研究

研究内容

ヘリコプタ・ロータ後方に風で流されたロータの吹き下ろしによってヘリコプタの後方を通過する航空機に悪影響を及ぼした事例があります。

 そこで流されたロータの吹き下ろしのメカニズムを解明するため、風洞装置内にヘリコプタ・ロータを設置し、ロータ回転数やロータの設置高さ、胴体の影響などによるロータ後流を実験的に解明する研究を行っています。

教員紹介

TEACHERS

赤坂剛史  准教授・博士(工学)

略歴

1990年
3月
神奈川県立海老名高等学校 卒業

1994年
3月
東海大学 工学部 航空宇宙学科 卒業

1996年
3月
東海大学大学院 工学研究科 航空宇宙学専攻 博士前期課程 修了

1999年
3月
東海大学大学院 工学研究科 航空宇宙学専攻 博士後期課程 修了

1999年
4月
川田工業株式会社 航空事業部 

2004年
4月
川田工業株式会社 主任 

2011年
4月
金沢工業大学 工学部 機械系 航空システム工学科 講師 

2018年
4月
金沢工業大学 工学部 航空システム工学科 講師 

2020年
4月
金沢工業大学 工学部 航空システム工学科 准教授 

専門分野

専門:ドローン、コンパウンドヘリコプタ、回転翼航空機、パラシュート、空飛ぶクルマ、無人航空機、飛行制御、飛行力学、高空風力発電、パラグライダ、風洞試験、流体力学

担当科目

機械系製図Ⅰ  航空工学概論  プロジェクトデザインⅡ  工業概論  航空システム専門実験・演習A  プロジェクトデザインⅢ(赤坂剛史研究室)  振動工学  専門ゼミ(航空システム工学科)  モビリティ工学研究(赤坂剛史)  ドローン設計特論  ビークルシステム工学研究  

オリジナルコンテンツ

ORIGINAL CONTENTS

オリジナルコンテンツはありません。