情報理工学部 知能情報システム学科
蜷川繁 研究室
量子コンピュータや興奮性媒質などの自然計算の研究
自然現象を利用して従来とは異なるコンピュータを開発する研究を「自然計算」とよぶ。量子コンピュータを用いて暗号などを高速に解く量子アルゴリズムの研究や、興奮性媒質を利用したコンピュータのVRシミュレータの開発を行っている。左図は興奮性媒質で発生したパターン。
キーワード
- 自然計算
- 量子アルゴリズム/量子暗号
- 興奮性媒質
- 耐量子計算機暗号
- データ可聴化
研究紹介
量子アルゴリズムの研究
研究内容
量子コンピュータを用いることで今まで解けなかった問題が解けるようになることが期待されています.量子コンピュータで問題を解く手順を量子アルゴリズムといい,量子アルゴリズムを用いて暗号等を解く研究を行ったいます.
興奮性媒質のVRシミュレータの開発
研究内容
脳細胞や心筋梗塞細胞のように興奮状態を伝えるシステムを興奮性媒質とよび,これを用いることでコンピュータを作ることができると期待されています.興奮性媒質の動きをVRを使ってシミュレーションできるソフトウェアの開発を目指します.
制約プログラミングの研究
研究内容
種々の制約条件を満たした解を求める問題を制約充足問題を呼び,制約充足問題を解くプログラムを制約ソルバーと呼びます.制約ソルバーの開発や制約充足問題を解く手法の研究を行っています.
耐量子計算機暗号研究
研究内容
量子計算機の出現によって多くの暗号が簡単に解読されると言われています.量子計算機でも解けない暗号を耐量子計算機暗号と呼び,それらの研究を行なっています.
量子暗号の研究
研究内容
ミクロの世界を記述する量子力学を応用した暗号が量子暗号です.従来の暗号と異なり,量子暗号は盗聴ができないなため,無条件に安全な暗号と呼ばれています.量子暗号のアルゴリズムを研究しています.
教員紹介
蜷川繁 教授・博士(工学)
略歴
専門分野
専門:自然計算、複雑系
学生へのメッセージ
最近、暗号理論に興味をもっています。
担当科目
形式言語とオートマトン 情報と符号の理論 プロジェクトデザインⅢ(蜷川繁研究室) 符号と暗号(再履修クラス) 離散数学 情報工学系代数学 情報セキュリティ 専門ゼミ(情報工学科) メディア情報数理研究(蜷川 繁) 量子コンピューティング特論
研究業績
論文
- 面心立方格子上の興奮性媒質モデルでの立方八面体波を生成する状態遷移規則
- Flying Bit in a Model of Excitable Media on Face-centered Cubic Lattice
- 興奮性媒質の面心立方格子モデルにおける移動ビットの実現
- Langtonの自己増殖ループにおける状態の置換に対する機能的可視化の安定性の検証
- 興奮性媒質モデルにおける伝播パターンの衝突実験
- 情報理論とその関連科目の科目設計
- Langtonの自己増殖ループの機能的可視化
- Visualization of the Computation Process of a Universal Register Machine
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