メディア情報学部 メディア情報学科
山田真司 研究室
音楽と人との関係に、工学・心理学からアプローチして感動を呼ぶマルチメディアコンテンツを科学的に設計
レーシング・ゲームで流れるロック音楽をクラシックや演歌に替えると成績や印象はどう変わるか? 最近のアニメの線には黒でなく赤茶色が使われることが多いがそれはなぜか? 「萌える」キャラクタの顔や声はどのように設計すればよいのか? アニメやゲームなどのコンテンツ設計の方法について、工学・心理学的なアプローチで追求している。
キーワード
- ゲーム・アニメと人の感情
- 「萌え」の科学
- メディア・コンテンツの設計科学
- エンタテイメント工学
研究紹介
感動を呼ぶマルチメディア・コンテンツの科学的設計
研究内容
この研究は旧来のユニバーサル・デザインに代表される、みんなが平均的に使いやすいデザインの先にある、個人個人に合わせた感動を喚起するデザインを科学的に提供するものである。音色の印象、音楽の印象、映像の印象、人間の感情などの世界は、いずれも共通した2〜4 次元空間で表現できることが分かっている。これらの応用として、近年、音楽・音響および視覚情報の様々な要因の交互作用がイメージ・印象に及ぼす影響、および人の感情や行動に及ぼす影響についても、実験心理学及び多変量解析の手法で明らかになってきている。また、同じ視聴覚刺激を受けたとき、視聴者の心理特性によって、感情や行動パターンに及ぼす効果がどのように異なるかも調べられている、本研究ではこれらの成果を応用して、環境状況や視聴者の時々刻々の感情的変化に合わせて、求めるイメージ・印象を与え、求める感情や行動を喚起する、音楽・音響、視覚刺激をトータルで設計するための科学的方法を提供する。
音楽演奏に含まれる時間間隔ゆらぎ
モンゴルの歌唱法「ホーミー」の音響心理学的研究
等間隔タッピングの時間的制御
教員紹介
山田真司 教授・博士(芸術工学)
略歴
専門分野
専門:メディア情報学、人間工学、音楽音響学、音楽心理学
学生へのメッセージ
もともと音楽心理学、音響心理学を専門に研究していましたが、最近では、ゲームやアニメ、漫才などのコンテンツの分析を数多く行っています。また、これらの成果を基にして、実際のコンテンツ制作にも携わっています。プリキュアの「萌え」、ガンダムのロボットの「燃え」、ポケモンのデザインの「かわいさ」など、一見ふざけたようにも見えるテーマでも、きちんとした科学の目を持って当たれば、国家戦略でもあるCool Japanコンテンツのデザインに寄与する研究として評価されます。皆さんも、是非とも研究対象に対する深い造詣・愛とともに、科学的な方法の深い理解を同時に持てるよう努力してほしいと思います。
担当科目
メディア情報論Ⅰ プロジェクトデザインⅢ(山田真司研究室) メディア文化論 メディア応用 作品制作 専門ゼミ(メディア情報学科) 情報デザイン研究(山田真司) モダリティーデザイン統合特論
研究業績
論文
- Semantic Congruency between Music and Video in Game Contents
- A Statistical Analysis of History of Japanese Light Novels
- A Perceptual Study on the Ratios of Areas of Two Adjacent Colors for the Optimal Congruency
- Impression Changes of a Live Stage by Lighting in Terms of a Virtual Pop Idol Show
- 知覚実験を用いたスポーツタイプ・モーターサイクルの感性デザインプロセス
- Correspondence Analysis on the Production Staff for the Anime Series Nintama Rantaro
- Chronicling Changes of Manzai Acts in M-1 Grand Prix and the Manzai
- Relationship between Eye and Hair Colors and the Impressions of Characters
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