メディア情報学部 メディア情報学科
高野佐代子 研究室
音と映像がつくりだす感動の世界を創造する・科学する
アニメや映画:ドラマなどで活躍する声優や役者の演技、アナウンサーの視聴者に伝える表現技法を、各種センサーや画像処理・音響処理を用いて科学的に分析・評価しています。
さらにVR/ARなどの最新のマルチメディア技術を駆使して、表現技法の教育システムの構築を行っています。
キーワード
- マルチメディア情報・生体情報
- 磁気共鳴画像MRI・映像・音声・センサー
- VR・AR・3DCG
- アナウンサー・声優・俳優・歌手
- 防災放送・アニメ・滑舌・声
研究紹介
マルチメディアコミュニケーション研究室~工学・医学・心理学
研究内容
人間のマルチメディアコミュニケーションについて、さまざまな視点から研究しています。もともとは工学系出身ですが、医学系・心理学系の知識や手法を利用して研究を進めています。たとえば体の筋肉や骨の動き、音響処理、音声合成、顔の動き、画像処理、心理学的な評価など、多岐に渡る評価しています。
さらにより良いコミュニケーションの実現を目指し、ボイストレーナーと共に科学的な発話トレーニングにも取り組んでいます。たとえば発声・発話運動に関して、より効果的な体の使い方、呼吸、喉の使い方、表情などとの関係についても調査しています。
実は教員になってからあるとき声優の凄さに感激し、自分自身で声優学校に通いました。高校生・20代の方々と同じように、学生として一緒に練習していました。最初は苦労した声優の練習教材「外郎売」も、今では暗唱できるようになりました。
声優や役者、アナウンサーに興味がある人、その他マルチメディアコミュニケーションに関わる分野で、ぜひ一緒に研究をしませんか?学生さんからの提案について「こんなことを調べたい」という案についても受け入れています。
私自身は、研究者としてはかなり不器用かつ自由奔放タイプなので、天才的に器用に短い時間でパッとやり遂げることは苦手です。失敗しながら、間違えながら、間違いに気づきながら、なぜか違うことに突然興味を持ったりしながら、コツコツ取り組んでいます。興味のないスマホの使い方は下手ですが、必要な計測機器やプログラミングは時間をかけて必ず乗り越えます。マルチメディアコミュニケーションに関わる計測機器(呼吸運動測定・電気声門図・赤外線三次元位置センサ・下顎運動計測装置・顔の特徴点抽出・脳波計)等、各種活用しています。
教科書に載っていないことや今までわからなかった不思議を解明したり、新しいものを作っていく楽しさを一緒に体験しませんか?プログラミングが苦手でも、数学が苦手でも、勉強が苦手でも、好奇心がある方は大歓迎です。
笑顔でお待ちしております。
教員紹介
高野佐代子 准教授・博士(工学)
略歴
専門分野
専門:VR/AR、発話トレーニング、声優音声、防災放送、音声生成知覚、音声言語医学
学生へのメッセージ
金沢工業大学の学生の皆さんへ。私も数十年前に金沢工業大学に希望を持って入学し、今は自ら望んだ研究や大学教員生活を送っています。そんな私が感じることは、まずは大学の学科の科目をしっかり学んだ上で、ぜひご自身の興味をさらに広く深く学んで頂きたいです。大学での授業はゴールではなくスタートライン、重要なのはそこから何を自分で価値を見出すかだと思います。私自身は大学時代はアメリカ留学、柔道部、コンピュータなどに打ち込み、大学時代に身につけた英語・体力・プログラミング能力は一生の宝です。現在、研究では声優やボイストレーナーの技術、MRI、舌の研究、各種センサを用いた計測や各種システムの開発を行っており、本当に研究が楽しいです。人生は学びにより、さらに豊かになります。皆さんの人生が楽しみながらプラスになり、「金沢工大に入って良かった」と思えるような学生生活を送って頂けるよう応援・サポートします。
担当科目
プロジェクトデザイン入門(実験)(メディア情報学科) コンピュータグラフィックス演習 プログラミングⅡ 工業概論 プログラミング(再履修クラス) メディア情報専門実験・演習B プロジェクトデザインⅢ(高野佐代子研究室) 専門教養特別科目(声優技術学) 作品制作 専門ゼミ(メディア情報学科)
研究業績
論文
- 防災アナウンスの研究 ―Electroglottography(EGG)・音響的評価と心理
- 防災放送に向けた発話運動のトレーニング—Effective speech training for disaster announcements—小特集 良好な音声情報伝達を確保するために話者ができること : 平時から非常時まで
- 誰もが逃げる気になる防災放送の実現 : 公共空間のユニバーサルな音環境に向けて—Realization of disaster prevention broadcasts that inspire everyone to escape : Toward a universal sound environment in public spaces—小特集 音のデザイン : 多様性が協調するコミュニティ社会の成長に向けて
- Development of a vocal-coaching system for disaster prevention broadcasts based on the advices of a professional vocal-coach and the environmental sound feedback
- コロナ禍における音声収録の実態調査
- 母音/i/における横舌筋作用の有限要素法を用いた検討
- Articulation awareness with 3D tongue using VR system
- Kymograph of continuous MRI Images for analyzing speech articulations
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