情報デザイン学部 環境デザイン創成学科
武市祥司 研究室
データ分析を基にして,社会の動きをコンピュータで調べてみよう
さまざまな人やものが複雑につながっている現代社会を理解して,今後より良い方向に向かうために、得られた様々なデータを分析して活用することが期待されています。研究室では、現実世界を分析して理解するためのデータサイエンスを学んで活用する活動や、さらにその知見を基にしてコンピュータ上に人工的な社会を構築するシミュレーションを通して、世の中を良くする方法を考える活動を行っています。
キーワード
- データサイエンス
- オープンデータ活用
- 教育工学
- シミュレーション工学
- 社会システム工学
研究紹介
データ分析とコンピュータ・シミュレーションに基づく経営管理
研究内容
情報技術の発展により、販売店舗でのPOS(販売時点)データはもちろんのこと、ポイントカードや電子マネーによる支払機能を有したIC カードなどにより購買履歴などの顧客情報を大規模かつ容易に収集できることが、小売業でも可能になりつつある。これらの情報は、商品の顧客別の推薦など一部の企業で活用が試みられ始めているが、未だ発展途上である。本研究では、統計的解析手法やクラスタリング手法を用いて、対象企業の商品や顧客の層別化を行う。この層別に基づき、優良な商品や顧客を抽出するとともに、有望な商品や顧客、あるいは離反の可能性のある顧客などを早期に発見して対策を講じるための支援を行う。さらに、顧客満足度の定量的モデルを構築し、マルチエージェントシステムに代表されるシミュレーション技術を用いて、顧客満足度や利益の向上に資する方策を立案し、評価することを試みる。
教員紹介
武市祥司 教授・博士(工学)
略歴
専門分野
専門:教育工学、溶接力学、船舶工学、サービス科学、社会システム工学
学生へのメッセージ
元々の専門は造船ですが、特に船が好きだったというわけではありません。大きいものを造る仕事に関わりたいと思っていて、さらに大学入学後に入部したクラブの部長が造船分野の先生であったので、試合の応援に来られた際などに話を聞いて面白そうだなと思ったこととと、自分の成績で行けそうなところという消去法的な理由から、3年次生のときに造船関係の学科に進学することになりました。大学4年次生から、コンピュータを用いて生産全体を一貫して支援することを目指した(現在のデジタル・トランスフォーメーションDXの源流のようなものですね)研究室に入って卒業研究に携わって以来、コンピュータを使って組織の活動を支援する研究を続けています。データをどのように有効に活用するか、あるいは現実を望ましい方向に向かわせるために何をすべきかを検討するためにシミュレーションを実施して確認するなどに興味があります。データの分析やデータの活用,コンピュータ・シミュレーションの研究や社会に役に立つ技術の実現や実用化の取り組みに興味がある人は、ぜひとも一緒にやりましょう。
担当科目
情報フロンティア大意(経営情報) データアナリティックス入門 ロジカルシンキング インダストリアルエンジニアリング ビジネスアナリティックス プロジェクトデザインⅢ(武市祥司研究室) 修学基礎B ビジネスデータサイエンス(春期集中講義) 数理マネジメント データサイエンス実践 専門ゼミ(経営情報学科) サプライチェーンマネジメント研究(武市祥司) データマイニング特論 サプライチェーンマネジメント特論 ものづくり学統合特論 コーオププログラム コーオププロジェクト
研究業績
論文
- 正課外活動の教育効果の体系的な検証の試み ::金沢工業大学の準正課活動の実証研究
- 地域店舗と協同する教授型問題解決型のアクティブラーニングの取組
- ジャトロファの利活用のためのホルボール・エステルの毒性およびリスク管理の検討
- 30秒間スピーチ法を用いる口頭コミュニケーション能力の向上の試みとその効果
- データマイニング手法を用いた学習到達度自己評価のアンケート分析
- 海運・中古船市況データを利用した海運会社の船団構成戦略モデル
- Energy management system for an office building utilizing a secondary battery
- マルチエージェントシミュレーションを用いた鉄鉱石海上輸送船団の設計
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