バイオ・化学部 環境・応用化学科

土佐光司 研究室

TOSA Koji
LABORATORY

安全な水・食品と再生可能エネルギーを全ての人に

私達は「安全な水・食品と再生可能エネルギーを全ての人に」を目標に,以下の技術を開発しています。

1.有機化合物を多孔性配位高分子で包接・徐放する技術
2.飲料水を造り,水質を分析して安全性を確かめる技術
3.排水やバイオマスから再生可能エネルギーを造る技術

卒業生は研究室での経験を活かし,医薬,繊維,製紙,食品,材料,環境,エネルギー,プラント建設など様々な分野で活躍しています。

キーワード

  • 水の浄化
  • 水質分析
  • バイオ燃料
  • 廃棄物リサイクル

ニュース&トピックス

NEWS & TOPICS

研究紹介

RESEARCH

有機化合物を多孔性配位高分子で包接・徐放する技術の開発

研究内容

多孔性配位高分子(上図)はナノメートルサイズの多数の孔を持ち,孔の中に物質を取り込んだり(包接)ゆっくり放出したり(徐放)できる材料です。本研究の目的は,有機化合物を多孔性配位高分子で包接し,その後に徐放する技術の開発です。これまでに,藻類が生産した有機化合物を包接する技術を開発しました。現在は,本技術の食品・医薬品分野への適用を目標に,天然有機化合物を包接・徐放する技術の開発に取り組んでいます。

飲料水を造り,水質を分析して安全性を確かめる技術

研究内容

人間の生活に安全な水の確保は必要不可欠です。本研究の目的は,微生物や化学物質で汚染された水を浄化して飲料水を造り,水質を分析して飲料水の安全性を確かめる技術の開発です。これまでに,天然抗菌成分を含む木材を用いた木製貯水槽による水質の改善技術や臭素系消毒剤による生活排水の消毒技術を開発してきました。現在は,膜ろ過式の浄水場(上図)で安全でおいしい水道水を造る技術の改良に取り組んでいます。

排水やバイオマスから再生可能エネルギーを造る技術

研究内容

バイオマスはカーボンニュートラルで再生可能な資源であり,材料や燃料の原料です。本研究の目的は,有機物を多く含む排水やバイオマスから再生可能エネルギーを造る方法の開発です。これまでに,有害物質を含む植物(上図)の油からバイオディーゼル燃料を製造し,同時に含有有害物質を分解する技術や微生物燃料電池による発電技術の開発に取り組んで来ました。現在は,微生物を使ってバイオマスからメタンなどの気体燃料(バイオガス)を造る技術の改良に取り組んでいます。

教員紹介

TEACHERS

土佐光司  教授・博士(工学)

略歴

1985年
3月
ラ・サール高等学校 卒業

1989年
3月
東京大学 工学部 都市工学科 卒業

1991年
3月
東京大学大学院 工学系研究科 都市工学専攻 修士課程 修了

1991年
4月
麻布大学 環境保健学部 助手 

1998年
10月
麻布大学 環境保健学部 講師 

1999年
4月
金沢工業大学 講師 

2002年
4月
金沢工業大学 助教授 

2011年
4月
金沢工業大学 バイオ・化学部 バイオ・化学系 応用化学科 教授 

2018年
4月
金沢工業大学 バイオ・化学部 応用化学科 教授 

専門分野

専門:水環境、水処理、水質分析、バイオ燃料、多孔性配位高分子

学生へのメッセージ

学生時代から継続して、環境中に存在する有害物質の分析調査、有害物質を無害化する処理技術の開発など、環境問題と環境技術の研究に取り組んできました。加えて現在は、環境負荷の少ない化学プロセスの開発を目指し、カーボンニュートラルなバイオマスを利用する技術や、高効率で資源消費が少ないマイクロリアクターによる有機合成技術など、グリーンケミストリーの研究にも取り組んでいます。
現在の文明は遠い将来にわたって持続可能なものではなく、人類の未来を築くには、さらなる技術革新と社会変革が必要です。問題意識を持った意欲的な学生のみなさんとともに、人類の未来を切り開く研究テーマへ挑戦できることを期待しています。

担当科目

地学基礎実験  水と環境の化学  アドバンスト応用化学  応用化学専門実験・演習B2  プロジェクトデザインⅢ(土佐光司研究室)  修学基礎B  化学工学  バイオ・化学基礎実験・演習B2(応用化学)  応用化学演習  専門ゼミ(応用化学科)  環境化学研究(土佐光司)  応用化学統合特論  環境化学工学特論  

オリジナルコンテンツ

ORIGINAL CONTENTS