バイオ・化学部 生命・応用バイオ学科

袴田佳宏 研究室

HAKAMADA Yoshihiro
LABORATORY

納豆菌の機能を食品・化粧品・環境浄化・トリインフルエンザへ応用

納豆菌の能力を高機能食品・化粧品・地球温暖化防止・栄養飢餓・トリインフルエンザ対策に応用する研究をしています。質問歓迎(袴田研究室):yhakamada@neptune.kanazawa-it.ac.jp

1.Bacillus natto
2.Marine bacterium
3. Gene engineering

キーワード

  • 納豆菌
  • 化粧品
  • 食糧・環境・エネルギー・医薬
  • 遺伝子工学
  • パンデミック

研究紹介

RESEARCH

納豆菌の食品・化粧品・環境浄化・トリインフルエンザへの応用

研究内容

納豆は日本人が1000年来食してきた発酵食品である。しかし、納豆をつくる納豆菌に関してはあまり研究がされてこなかった。そこで本研究では、納豆菌由来の新規な有用物質を探索し、食品や化粧品、医療分野で利用する技術開発を行う。対象としては、美白成分や抗がん作用を示す酵素、化合物などを探索し、遺伝子組換え技術により生産する。食品や医薬品分野に納豆菌で貢献することを目指している。
Natto is a fermented food that has been consumed by the Japanese for 1,000 years. However, little research has been conducted on the bacillus natto, which produces natto. In this study, we will search for new useful substances derived from the bacillus natto and develop technologies to use them in the fields of food, cosmetics, and medicine. The targets include whitening ingredients, enzymes and compounds that show anti-cancer effects. We will search for these useful substances and produce them at high levels using genetic recombination technology. Our research aims to contribute to the field of food and medicine with Bacillus subtilis natto.

遺伝子組換え技術を用いたゴールデン納豆作製による栄養飢餓解決

研究内容

世界の3大栄養欠乏症に鉄、ヨウ素、ビタミンAがあります。ビタミンAはヒトの細胞分裂や免疫力の維持に欠かせない栄養素です。しかしながら、栄養飢餓が起こっている世界の地域では、ビタミンAの欠乏ともあいまって、年間500万人の人が命を落としています。もともと、納豆菌にはビタミンAを作る能力がないので、納豆菌にビタミンA合成遺伝子群を新たに導入することで、納豆菌にビタミンAを作らせ、ビタミンA不足と栄養飢餓の問題の同時解決に挑戦する研究です。
Iron, iodine, and vitamin A are among the three major nutrient deficiencies in the world. Vitamin A is essential for human cell division and immunity. However, in regions of the world where nutritional starvation occurs, coupled with vitamin A deficiency, 5 million people die annually. Originally, Bacillus natto does not have the ability to produce vitamin A. This research challenges to solve the problems of vitamin A deficiency and nutritional starvation simultaneously by introducing a new group of vitamin A synthesis genes into Bacillus natto and making it produce vitamin A.

地球温暖化対策としての海洋性微生物によるコンブからのバイオエタノール生産

研究内容

食糧とともにエネルギー問題は日本にとって重要な事項である。バイオエタノール生産において、食糧と競合しない海藻のコンブに着目した。コンブ分解菌を探索し、分解に関わる酵素群の遺伝子をクローニングする。組換え酵素のカクテルをつくりコンブ分解を行う。分解により得られた糖を発酵原料としてアルコール発酵を行う。日本は海洋国家であり、これからの日本を支えていくためにも海洋資源の有効活用は必須となってくる。そのための技術開発を遺伝子工学を中心に開発していく。
Along with food, energy is another important issue for Japan. For bioethanol production, we focused on kelp, a seaweed that does not compete with food. First, they will search for kelp-degrading bacteria, clone the genes for the enzymes involved in their degradation, and create a cocktail of recombinant enzymes for kelp degradation. The sugar obtained from the degradation will be used as a fermentation material for alcohol fermentation. Japan is a maritime nation, and effective utilization of marine resources is essential to support Japan in the future. We will develop technologies for this purpose, with a focus on genetic engineering.

教員紹介

TEACHERS

袴田佳宏  教授・博士(工学)

略歴

1982年
3月
三重県立神戸高等学校 卒業

1986年
3月
三重大学 農学部 農芸化学科 卒業

1988年
3月
三重大学大学院 農学研究科 農芸化学専攻 修了

1988年
4月
花王株式会社 生物科学研究所 主任研究員 

2006年
4月
金沢工業大学 環境・建築学部 化学系 バイオ化学科 助教授 

2008年
4月
金沢工業大学 バイオ・化学部 バイオ・化学系 応用バイオ学科 准教授 

2011年
4月
金沢工業大学 バイオ・化学部 バイオ・化学系 応用バイオ学科 教授 

2018年
4月
金沢工業大学 バイオ・化学部 応用バイオ学科 教授 

専門分野

専門:遺伝子工学、応用微生物

学生へのメッセージ

【研究内容】納豆菌や海洋微生物がもつ機能を遺伝子工学の技術により改良し、環境問題や食糧問題を解決する。例えば、コンブからのバイオエタノール生産など。
【メッセージ】科学技術の進歩とともに環境や食糧問題が深刻化していく中、何をすべきか、何ができるのかを一緒に考えよう。何事も挑戦です。
【信条】微生物は良き友人であり、裏切らない
【趣味】テニス、ジム、映画鑑賞、音楽、犬と散歩

担当科目

バイオ・化学大意(応用バイオ)  プロジェクトデザイン入門(実験)(応用バイオ学科)  バイオ・化学基礎実験・演習B(応用バイオ)  工業概論  プロジェクトデザインⅢ(袴田佳宏研究室)  微生物学  専門ゼミ(応用バイオ学科)  バイオ工学研究(袴田佳宏)  バイオ工学特論  

オリジナルコンテンツ

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