工学部 機械工学科
藤本雅則 研究室
小温度差の熱エネルギーの回収・利用による地球環境に優しい社会の実現に向けて
環境に放出される熱エネルギーの回収・利用の方法を中心に研究しています。対象となる熱は、常温に近い比較的低温度かつ小温度差の熱エネルギーであるため、その回収は容易ではありません。そこで、電場を利用して熱移動を促進し、回収率の向上を目指しています。太陽熱やバイオマス等の再生可能エネルギーの利用、また過冷却蓄熱に資する技術として、凍結時の過冷却状態の維持と解消法についても、積極的に研究を行っています。
キーワード
- 小温度差熱のエネルギーの移動促進と利用
- 電場を利用した熱・物質移動の促進と制御
- 過冷却状態の維持と解消
- 太陽熱等の再生可能エネルギーの利用
- 熱物性値の測定
ニュース&トピックス
- 2023.10.24「物語の始まりへ」に地黄純人さんが紹介されました
- 2021.05.21藤本准教授へのインタビューが「小泉成史の金沢工業大学インタビュー」に掲載
- 2020.11.17「物語の始まりへ」に小濱裕典さんが紹介されました
- 2020.08.20『文藝春秋』2020年9月号の「KITキャンパスレポート」に小濱裕典さんが紹介されました
教員紹介
藤本雅則 教授・博士(工学)
略歴
専門分野
専門:再生可能エネルギー、太陽熱、蓄熱、排熱回収、直接接触熱伝達、電場
学生へのメッセージ
私は本学の卒業生であり,在学当時から本学でお世話になっています.その間,企業での実務経験が長く,取得した資格は多数あり,エンジニアとして邁進してきました.その中で,環境保全の大切さを実感し,水と空気に関わる研究を進めています.さらにエネルギーについては,社会のニーズである「人と地球環境に優しい技術」の実現に向け,常温に近い小温度差の熱エネルギーの回収・利用に関心があります.現在,世界中が取り組んでいる「脱炭素化」を目指す上で,再生可能エネルギーの利用は不可避です.その中でも太陽熱は無尽蔵であるが,低密度エネルギーであるため,その用途に制限を受けます.太陽熱に代表される大きな課題のある再生可能エネルギーの活用法について検討を続けています.これらの環境配慮型エネルギーである未利用エネルギーに注目し,それらの未来に思いを馳せています.このように一見,困難と思われる課題にも常に挑戦し,学生の皆さんと夢を語りながら,一緒に研究がしたいと考えています.
担当科目
機械工学入門 プロジェクトデザイン入門(実験)(機械工学科) 流体力学Ⅰ 流体力学Ⅱ プロジェクトデザインⅢ(藤本雅則研究室) 修学基礎B プロジェクトデザイン実践(実験)(機械工学科) 熱移動工学 専門ゼミ(機械工学科) 動力・エネルギー工学研究(藤本雅則) 熱機関特論 エネルギーマネジメント特論
研究業績
論文
- 撥油・撥水性コーティングを有するPVC管内の過冷却水の凍結開始に及ぼす電場の効果
- CO2固定量の増大を目指したセメント系3Dプリンタによる藻場用ポットの提案と藻場圃場でのブルーカーボンの推算
- 二重管の外管内面・内管外面を蒸発・凝縮面とする太陽熱蒸留器用多重効用ユニットのイオン風による性能向上
- Study of kinetic behavior of multiple dispersed phases in a continuous phase under an electric field
- Effect of external electric field on freezing initiation of supercooled water due to characteristics of vertical pipe inner surface
- 大学院モジュール科目の設計・実験PBLにおける機械工学の知識の深化に対する効果
- 白山市におけるグリーンカーボンおよびブルーカーボンに固定化できるCO2量の推算に関する基礎的な研究
- 線-円筒内面電極系により電場を付与したシリコーン油中の水滴の運動挙動
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