工学部 電気電子工学科

柳橋秀幸 研究室

YANAGIBASHI Hideyuki
LABORATORY

生体情報計測から生き物の好き嫌いを理解し,成長や行動の制御に役立てる

電気電子工学の立場から生体(菌類,植物,動物)との対話にアプローチする。具体的には,各種環境にさらした際に生体から発せられる微弱な電気信号を計測することで彼らの環境応答特性を評価し,菌類や植物の成長促進や阻害,動物の誘引や忌避に応用する。生体のありのままの特性を利用することで,強引な薬剤使用や遺伝子操作に頼らない生体の挙動の制御を実現し,歪ではない人間と自然との共生を模索する。

キーワード

  • 計測制御
  • 生体情報
  • 植物工場
  • 生体との対話
  • 自然との共生

ニュース&トピックス

NEWS & TOPICS

研究紹介

RESEARCH

茸子実体の電気生理特性と形態形成との関係の解明に関する研究

研究内容

各種の環境条件が茸子実体の生体電位と形態形成に及ぼす影響を調べ,両者の関係を明らかにする。環境条件には温度,湿度,空気組成,光,音など様々なものが考えられ,該当因子を制御できる実験装置をその都度構築する。次に,因子変化時の茸子実体の生体電位を計測し,応答特性を得る。因子の大小によって生体電位応答に顕著な差異が認められた場合は,それらの条件にて茸子実体を栽培して形態形成を比較し,生体電位応答と形態形成との関係について考察する。

茸菌糸刺激時の子実体の生体電位および形態形成の挙動に関する研究

研究内容

近年の研究によって,茸の菌糸塊(菌床培地)からも生体電位を計測できることが明らかとなった。そこで茸菌糸あるいは子実体刺激時の培地部と子実体部の生体電位を計測し,電位伝播の様子を観察した上で,茸における生体電位発生や情報伝達のダイナミクスを探る。また,各種環境刺激に対する茸菌糸の生体電位応答特性に基づいて菌糸培養に適した条件を探り,菌糸培養段階からの効果的な茸栽培条件を模索する。

磁性流体を用いた植物生理活性の非接触計測の試み

研究内容

植物の生体情報(生体生理活性)を非接触・非侵襲で計測する新規手法を確立する。磁性流体(磁性を帯びた粉末の溶液)を供試植物体内に吸収させ,生体生理活性に伴って供試植物体内を磁性流体が移動する際に発生する極微弱磁気変動を捉える。既に磁気計測系の感度向上を図り,磁性流体を吸収した供試植物からの磁気検出に成功しており,これは世界初の知見と思われる。引き続き,磁性流体を吸収した供試植物に外的刺激を提示した際の磁気変動検出を目指すとともに,医療分野への技術応用を目指す。

教員紹介

TEACHERS

柳橋秀幸  講師・博士(工学)

金沢工業高等専門学校出身

略歴

金沢工業大学電気工学科卒業。同大学大学院博士課程(電気電子工学専攻)修了。2007年防衛省技術研究本部任期付研究員、2009年金沢工業高等専門学校講師、2015年同校准教授を経て、2016年本学講師就任。

専門分野

専門:生体情報工学、計測制御工学、マイクロ水力発電
論文・著書:電気生理に基づいた茸の生体電位応答特性と形態形成に関する基礎的研究(学位論文)、生体電位を指標としたマイタケの至適生育環境温度の探求および生長促進の試み(論文)など。
受賞:日本植物工場学会論文賞「光の波長がエリンギの生体電位および形態形成に与える影響」
その他専門情報:第1種放射線取扱主任者、日本生物環境工学会理事(2017/1-)

横顔

知識と経験は財産と考えて、気になることは調べ、何でも自分でやってみることを実践しています。最近は藤井聡太先生の活躍に触発されて、しばらく離れていた将棋にまた触れるようになりました。藤井先生はキノコが苦手とのことでショックですが、キノコ嫌いの人にも食べてもらえるキノコについても研究していきます。

趣味

登山(三角点)、畑仕事、日本庭園(鑑賞・造園)、骨董、将棋など、幅広く楽しんでいます。電気のない時代に先人が愉しんだ趣味の良さが、年を重ねてわかってきました。

近況

窮屈で慌ただしい現代において、登山や畑仕事で自然に触れていると心が落ち着きます。自然を敬い、畏れ、倣い、自然と人間との共存を大切にする教育者、研究者、技術者でありたいと近年思うようになりました。

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