バイオ・化学部 応用化学科
坂本宗明 研究室
SAKAMOTO Muneaki
LABORATORY
有機合成戦略に基づく機能性材料の開発
有機化学分野の戦略・技法を基盤とし,これまでにない機能を持つ有機・無機材料を開発する研究室です。特殊な器具を用いて新しい材料を作り,分析機器を用いてその特性を調査し,どのような構造を作れば性能を引き出せるのかを明らかにするという基礎研究が中心となっています。また、稀少書画材料である古墨(こぼく)や特殊なワニスの分析・再現など,考古化学的なテーマも手がけています。
キーワード
- 有機合成
- 有機・無機複合材料
- 稀少金属の分離回収
- 考古化学
ニュース&トピックス
NEWS & TOPICS
- 2019.08.21『文藝春秋』2019年9月号の「KITキャンパスレポート」に久保田篤志さんが紹介されました
- 2019.07.29「物語の始まりへ」に久保田篤志さんが紹介されました
教員紹介
TEACHERS
坂本宗明 教授・博士(工学)
略歴
専門分野
専門:材料化学、有機合成、技術者教育
学生へのメッセージ
高校時代までは海洋科学に没頭し、大学2年に目に見える大きなものからナノサイズの化合物までを自在に操る「化学」の面白さに惹かれたことを切っ掛けに、有機合成化学の道に入りました。
現在は精密有機合成を基幹技術として、金や白金など貴金属のみを海水から選択的に抽出する有機分子、リチウムを湖水から分離精製するための配位子、極微量の有害物質を検出するための固体材料など、新しい機能性有機分子の開発に取り組んでいます。
書や絵画で用いられる古典的材料を現代の技術で合成する考古化学的なテーマの研究や、ディーゼルエンジンの直前でバイオディーゼル燃料を連続的に生成する機器の開発、異なる分野・異なる文化的背景を持った学生同士が地域の問題解決に取り組む国際連携教育プログラム開発など、学際分野での研究も進めています。
2014年から東南アジア圏の高等教育機関と連携し、シンガポール、インドネシアやベトナムなどASEAN圏の学生と本学の学生が実際に現地に赴き、地域や社会問題の解決に挑む"Learning Express"にも携わっています。また、2017年から18年に米国Purdue Universityで客員研究員として学んだ経験を活かし、学内の留学関連プログラムなどで専門を超えた学びの支援も提供しています。
趣味は中国武術と家庭料理、座右の銘は基本を押さえたうえで変わった方法も取り入れ、新しい物事を創り出す「奇正相生」です。
有機化学の基本と応用を深く学びたい、学際領域の研究開発に興味がある、化学以外のことも学びたい、価値観が変わるような留学体験をしたい,そんなときはぜひ研究室を訪ねてきてください。
担当科目
化学反応論 バイオ・化学基礎実験・演習A2(応用化学) 地学基礎実験 応用有機化学 バイオ・化学基礎実験・演習A(応用化学)(再履修クラス) プロジェクトデザインⅢ(坂本宗明研究室) グローバルPD 応用化学専門実験・演習A2 応用化学専門実験・演習A(再履修クラス) 有機・高分子機能化学研究(坂本宗明) 応用化学統合特論 材料化学特論
研究業績
RESEARCH RESULTS
論文
- 4-アシル-3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン誘導体の合成と金属イオン吸着挙動の評価
- サリチルヒドラジド誘導体修飾シリカゲルの合成および金属イオン吸着挙動評価
- Preparation and Characterization of Novel Oligothiophene-based Ligands
- 4-ベンゾイル-3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン誘導体の合成と抽出特性
- 発光ダイオードを光源とする簡易なフローインジェクション分析用検出器の開発
- 水熱合成法によるポルサイト生成を利用するセシウムの固定
- ジチオカルバミン酸系吸着材を用いる降水中金属イオンの濃縮定量
- Adsorption behavior of metal ions on cellulose fiber modified with Schiff base compound having pyridyl groups
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