工学部 航空システム工学科

廣光永兆 研究室

HIROMITSU Nagayoshi
LABORATORY

ジェットエンジンなどの推進系エネルギー変換装置を中心とした性能向上、環境適応性などの課題解決を目指す

本研究室では,航空機の主原動機であるジェットエンジンで生じている燃焼や熱、および音にかかわる諸問題(燃焼性能、燃焼廃棄物、エンジン騒音、エンジン内部の冷却不足etc.)を主題とし、対象の諸問題を解決するために必要な機能は何かについて考え、構成する要素部品の機能を抽出、細分化して一味加えて再構築することによって、新たな機能・価値を創造していくことを目標としています。

キーワード

  • ジェットエンジン
  • 微粒化・混合・燃焼
  • 伝熱・冷却
  • 防音・静音化
  • 環境適合性・高出力化・高効率化

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研究紹介

RESEARCH

音波などの振動を利用した液体微粒化制御と微粒化性能の向上の研究

研究内容

航空エンジンなどに代表される内燃機関では、燃料を効率よく運用するために液体化した燃料を用います。
液体燃料を燃焼器内で燃焼させるためには、微粒化(細かい微粒子にすること)して、気化させながら酸化剤と混合する必要があり、その状態が燃焼状態を左右するため、微粒化状態が燃焼性能の大部分を決めるといっても過言ではありません。
この研究では、燃料の微粒化を任意に制御し、良好な状態を形成するために、音波を中心とした振動のエネルギーを利用する方法を提案することを目的としており、その成果を「燃料噴射弁」という燃焼器の要素に反映することを、目標としています。
主な調査対象は、以下です。
 ○液膜形成への影響
 ○液膜、液柱、液滴分裂への影響
 ○微粒化状態の評価・計測方法の確立

高速気流中でのヘルムホルツ吸音構造の圧力損失低減

研究内容

ジェットエンジンの主要騒音は高バイパス化に伴い、「ジェット騒音」から「ファン騒音」に遷移してきています。ファン騒音は減衰しにくい低周波数域の騒音であり、最も大きくなるのが離着陸時の時であるため、近隣住宅に対する騒音の影響が問題視されています。

この「ファン騒音」を低減する取り組みの一つとして、現在のジェットエンジンのファンダクト内には、ヘルムホルツ共鳴の原理を用いた吸音装置(吸音ライナ)が使用されており、10dB以上の高い吸音効果を発揮しています。

一方で、ファンダクト内の壁面には無数の丸い微小な孔が設置されることになり、ターボファンエンジンのバイパス流に対して圧力損失が発生します。バイパス流は高バイパスターボファンエンジンにおける推力となるものであるため、バイパス流への影響の少ない、低圧力損失でかつ高い吸音効果を持つヘルムホルツ型吸音装置の開発が求められています。
 本研究では、ヘルムホルツ共鳴を利用した吸音構造の圧力損失の発生個所や要因を詳細な可視化実験およびCFD解析により特定し、独自の低圧力損失構造の提案を目指します。(JAXAとの共同研究)

素反応計算モジュールによる燃焼器一次元設計ツールの構築

研究内容

カーボンニュートラルの実現のために、熱機関の高効率化と低公害化のために最適化された「燃焼器」の開発は非常に重要ですが、一方で、その現象の複雑さからこれまで付加価値の高い燃焼器の概念設計を後発のメーカや研究機関が独自で行うことは難しい状況でした。
本研究では、燃焼器の概念設計のアプローチを大きく変え、目標に対して最適な現象履歴を見出せるツールを開発、構築することで、これまでにない性能(価値)を創出可能にするとともに、カーボンフリー燃料(水素やアンモニアなど)やバイオ系燃料などの新しい燃料へ対応できるようにすることを目標としています。
具体的には、燃焼器内部で生じる条件および現象を、ラグランジュ的視点によるいくつかのモデル(モジュール)に変換し、それらのモジュールの組み換えの自由度を向上させることで、様々な組み合わせパターンの検討を可能にし、従来とは違う概念の基本設計を行えるツールの構築です。
さらには、これらの組み合わせパターンを機械学習等を利用して最適化する機能を実装することで、より多様で新時代に適用可能な燃焼器の創出に寄与します。

マイクロ波を用いた始動性向上(燃料着火性向上)技術の研究開発

研究内容

本研究では、電磁波(マイクロ波)の特性を利用し、制限の多い航空エンジン内における液体燃料の着火性能を向上させることで、最適な燃焼状態を得られやすくすることを目的としています。
利用するマイクロ波の特性として、以下を検討しています。
 ○金属表面への放射による放電現象の発生
 ○誘電加熱による燃料の昇温

教員紹介

TEACHERS

廣光永兆  教授・博士(工学)

略歴

1986年
3月
私立愛光高等学校 卒業

1990年
3月
慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 卒業

1992年
3月
慶應義塾大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻 修士課程 修了

1998年
3月
慶應義塾大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻 博士課程 修了

1998年
4月
日本学術振興会 特別研究員 

2001年
4月
慶應義塾先端科学技術研究センター 研究員 

2001年
11月
石川島播磨重工業㈱ 

2006年
4月
石川島播磨重工業㈱ 航空宇宙事業本部 技術開発センター 要素技術部 主査 

2007年
4月
石川島播磨重工業㈱ 技術開発本部 基盤技術研究所 熱・流体研究部 主任研究員 

2012年
4月
㈱IHI 航空宇宙事業本部 技術開発センター 要素技術部 主査 

2017年
4月
㈱IHI 航空・宇宙・防衛事業領域 技術開発センター 要素技術部 主査 

2021年
4月
金沢工業大学 工学部 航空システム工学科 教授 

専門分野

専門:ガスタービン、低公害燃焼、微粒化、燃焼

担当科目

工業力学Ⅰ  熱力学Ⅰ  熱流体工学  熱流体工学  熱力学(再履修クラス)  プロジェクトデザインⅢ(廣光永兆研究室)  熱力学Ⅰ  航空原動機  航空機設計開発統合特論Ⅰ  航空機設計開発統合特論Ⅱ  

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