コペルニクスやニュートン、ガリレイなど世界を一変させた発見や科学技術に関する初版本など約100点を展示公開する「世界を変えた書物」展が、今、金沢21世紀美術館で開かれています。金沢工業大学のライブラリーセンターでは、世界の科学者たちの重要な発見や発明を発表した初版を中心に約2000冊を蒐集・所蔵する「工学の曙文庫」が設置されています。今回は、これを広く多くの人たちにも見ていただきたいと企画したものです。書物の展示など空間デザインを担当したのは、建築を学ぶ30数名の学生たち。誰でも気軽に足を運んでもらえるような展示にしたいと、1年にわたって企画をすすめてきました。会場全体を「知の森」と捉え、来場者に知性を辿る旅へと誘う空間を創りあげた学生たち。
人類の叡智をたたえる書物展の展示企画という貴重な経験をした学生たちを、準備や開催初日の様子とともにご紹介します。
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建築学科4年 藤原彩芽さん。
大学では建築について学びたいと、新潟県からKIT金沢工業大学に進学した藤原彩芽さん。中でも木造建築に興味を持ち、4年間の学びの集大成に選んだテーマは「古民家が人間に与える心理的影響について」。生理反応実験や心理検査などから古民家のもつ魅力を探っています。一方大学に入学してからは陸上競技にも挑戦。怪我が転機となって始めた競歩は記録更新を続けるなど、課外活動でも充実した日々となりました。春からは建設業界で社会人としてスタートを切る藤原さん。
研究に陸上競技にと熱心に向き合う姿をご紹介します。
建築学科4年 皆川真里奈さん。
10月、あかりのオブジェやメディアテクノロジーの融合によって秋の夜を幻想的に彩る「金澤月見光路」が今年も開催されました。これは、金沢の中心市街地活性化をめざしてKIT金沢工業大学の学生たちが学科や学年をこえて取り組んでいるものです。建築学科川﨑研究室では、これまでにない作品に挑戦したいと球体や曲面をキーワードにしたオブジェを新たに制作しました。4年皆川真里奈さんは、月をモチーフにしたデザインを提案。障子紙を7層重ねた直径2メートルの作品は、まさに月が地上に降りたようでした。
今年も多くの人を魅了した金澤月見光路を、皆川さんたちのオブジェを中心にご紹介します。
建築学科4年 松田協実さん。
地球温暖化やヒートアイランド現象により気温が上昇し、日本の暑熱環境はより厳しくなっています。7月に熱中症で病院搬送された人は全国で4万3千人を超え、まだまだ身体にこたえる厳しい残暑が続いています。そんな中KIT金沢工業大学4年の松田協実さんが取り組む研究は、まちなかでのクールスポットを創出し、人々のより快適で安全な生活環境の提案をめざすというもの。その社会実装の一歩として大学内や近辺にミストファンやグリーンカーテンなどを設置し、実測や意識調査、改善策を検討していきます。
研究を進め、将来は金沢市などに提案、実用化につながればと話す松田さんをご紹介します。
建築学科3年 長谷川航洋さん。
金沢工業大学夢考房建築デザインプロジェクト。建築模型製作やコンペティション活動を通じてデザイン力や表現力、プレゼンテーション能力の習得を目標に活動している課外プロジェクトです。5月に開催されたオープンキャンパスでは、40人余りのメンバーで作り上げた新石川県立図書館の50分の1模型が展示され、大きな注目を集めました。リーダーとして指揮をとった長谷川航洋さん。製作は無謀と言われた中メンバー全員で完成させ、多くの人たちに見てもらえたことにこれ以上の嬉しさはないと話しました。
3Dプリンタやレーザ加工機の活用で、よりリアリティのある作品となった彼らの模型をインタビューとともにご紹介します。