大学院材料設計工学専攻博士前期課程1年 池田 典彦さん。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。重さは鉄の5分の1で、はるかに強い強度をもち、船舶や自動車はもちろん、最新鋭旅客機の主翼など主要部分にも使われはじめている注目の素材です。しかし、新しい材料だけに耐久性などすべてが明らかになっているわけではありません。その研究に取り組んでいるのが、池田さん。
彼はCFRPがどのように壊れていくのかをさまざまな手法で調べることで、CFRPが本来持つ強さを追求しています。最適な設計基準と構造の信頼性が解明されれば、さらに広い分野でのCFRPの普及につながり、エネルギー消費量の大幅な改善も期待できるのです。『材料はものづくりの原点!』。より信頼性の高いCFRPをめざして地道に研究を続ける池田さんをご紹介します。
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航空システム工学科4年 圓山峻平さん。
ジェットエンジンを搭載した固定翼型ドローン「KIT-JET」の飛行試験が9月、三重県で行われました。機体や自律飛行ソフトウェアの制作から飛行試験での運営に関わったKIT金沢工業大学の学生たち。航空システム工学科 赤坂研究室に所属する圓山峻平さんも試験飛行のスタッフとして参加しました。ジェットエンジン搭載の固定翼型ドローンは全国的にも珍しく、また難易度が高い先尾翼を採用。今回、残念ながら自律飛行のテストまでには届きませんでしたが、次につながる貴重な経験になったようです。
飛行試験や卒業研究に取り組む様子をはじめ課外活動にも積極的な圓山さんをインタビューとともにご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 棟長光太朗さん。
子どもの頃から興味を持っていた宇宙について学べたらと、KIT金沢工業大学航空システム工学科に進学を決めた棟長光太朗さん。念願の森合研究室で学生生活の集大成として取り組んでいる研究は、ロケットエンジンのノズルの高性能化について。棟長さんが注目しているのは、高度に関係なく高性能を発揮できるエアロスパイクノズルです。研究の成果は国内外の学会で積極的に発表している棟長さん。
次世代のロケット工学として注目されている研究に取り組む様子をインタビューと映像でご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 奥野真希さん。
子どもの頃から乗り物が好きで、その構造にも強く惹かれていたという奥野真希さん。航空機について学べば、乗り物全般の理解がより深まるのではないかと、群馬県からKIT金沢工業大学航空システム工学科に進学を決めました。学部4年次から所属する吉田啓史郎研究室で取り組んでいたのは、CFRP 炭素繊維強化プラスチックについて。中でも繊維束が交互に織り込まれた織物複合材料をテーマに実験や解析を繰り返しました。4月からは、念願の輸送用機器メーカーで第一歩を踏み出します。
将来は海外でも活躍できたらと話す奥野さんをご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 阿部薫平さん。
学部4年間は、さまざまな学びの基礎を固める時間、大学院では、得た知識や技術をいかしていく期間と振り返る大学院2年の阿部薫平さん。宮城県からKIT航空システム工学科に進学後、夢考房人力飛行機プロジェクトで活動する一方、アジアの学生とチームでイノベーション創出に取り組むラーニングエクスプレスなどさまざまなプログラムにチャレンジしていきました。そして超音速旅客機開発に役立つ流体解析についての研究に取り組み、大学院進学後は国内外の学会でその成果を積極的に発表してきました。春、航空機関係のビジネス拡大をめざして、ものづくりにおけるシミュレーション技術とコミュニケーション力をいかした技術コンサルタントとして第一歩を踏み出す阿部さん。
KITでの挑戦の連続をご紹介します。