大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 石川蒼人さん。
麹菌が作り出す美白成分として化粧品などに使われているコウジ酸。大学院2年の石川蒼人さんは、その生産経路解明に向けて遺伝子レベルで研究に打ち込んでいる学生です。高校生のときから化学や遺伝子などに興味を持ち、仙台からKIT金沢工業大学応用バイオ学科に進学を決めました。学部時代には、納豆菌の力で農地の土壌改良をめざす「ねばーるプロジェクト」の1期生として納豆菌の可能性に注目した活動に取り組んだ石川さん。来春からは、食品業界で新しい一歩を踏み出します。
期待感と責任感をもって世界で先をいく研究テーマに熱心にあたる石川さんをご紹介します。
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応用バイオ学科4年 山下千佳さん。
秋に開催された化学やバイオの専門家が集まる伝統ある学会で、ベストプレゼンテーション賞を受賞した山下千佳さん。
受賞につながった山下さんのテーマは、発酵食品などに利用されている紅麹カビから医薬品原料を効率的に生産するシステムの研究成果で、糖尿病や高脂血症の改善などに役立つことが期待される研究です。食物やバイオについて学びたいと静岡県からKITに進学した山下さん。3年次からは「天然物創薬プロジェクト」のメンバーとして自然界から採取したカビから新たな医薬品の原料を探す活動にも取り組んできています。
研究がとてもおもしろいと話す山下さん。嬉しい受賞の写真とともに、熱心に実験にあたる様子をご紹介します。
応用バイオ学科4年 松本佳奈さん(2017年3月卒業)。
この春、金沢工業大学バイオ・化学部を卒業し、中学校の理科教諭として第一歩を踏み出した松本佳奈さん。大好きな生物を学びながら教員免許状の取得がめざせると、KIT応用バイオ学科に進学。1年次から教職課程の授業にも取り組んできました。研究と採用試験に向けた勉強で大変な時期もあったと言いますが、すばらしい出会いに恵まれた日々だったと振り返ります。
小学2年生の頃から憧れていた教師への道を見事掴んだ松本さんを卒業研究や晴れの日の表情とともにご紹介します。
応用バイオ学科4年 橋本弓加さん。
生物について学びたいと、KITに進学した橋本弓加さん。2年次からは応用バイオ学科の課外プロジェクトに参加して発酵技術を学ぶなど積極的に活動してきました。
現在、尾関研究室で打ち込んでいるテーマは、日本酒に0.5%程度含まれる旨味成分α-EGについて。肌への塗布や経口摂取により低濃度・短時間で保湿機能があることを研究室が発見した注目の成分です。
昨年、全国に流通する大手銘柄の純米酒に比べ、石川の地酒には、α-EGが多く含まれていることを実証しましたが、その理由解明に向けて日々取り組んでいます。
石川の地酒の新たな価値を生み出す研究にあたり、来春、地元福井県の食品メーカーで社会人としてスタートを切る橋本さんをご紹介します。