建築学科4年 皆川真里奈さん。
10月、あかりのオブジェやメディアテクノロジーの融合によって秋の夜を幻想的に彩る「金澤月見光路」が今年も開催されました。これは、金沢の中心市街地活性化をめざしてKIT金沢工業大学の学生たちが学科や学年をこえて取り組んでいるものです。建築学科川﨑研究室では、これまでにない作品に挑戦したいと球体や曲面をキーワードにしたオブジェを新たに制作しました。4年皆川真里奈さんは、月をモチーフにしたデザインを提案。障子紙を7層重ねた直径2メートルの作品は、まさに月が地上に降りたようでした。
今年も多くの人を魅了した金澤月見光路を、皆川さんたちのオブジェを中心にご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程2年 和田 祐人さん。
KIT金沢工業大学では、分野を超えた学生や教員が鹿島建設の技術者とともにセメント系3Dプリンターの技術開発に取り組んでおり、製造過程で二酸化炭素の排出量をゼロ以下にする画期的なコンクリートを使ったベンチを製作しました。このプロジェクトに学部時代から参加している和田祐人さん。和田さんは、友禅流しをモチーフにした複雑な形状をもつベンチを構造的視点から検証しています。昨年、この成果を日本建築学会で発表し若手優秀発表賞を受賞。今年3月には金沢市内の公園に設置され、嬉しさもひとしおだったに違いありません。
研究の様子をはじめ、和田さんの建築への思いをご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 山﨑 楓さん。
KIT金沢工業大学大学院2年の山﨑楓さん。新潟県からKITロボティクス学科に進学しました。念願の土居研究室で学部4年次から取り組んでいるのは、枯れ葉を食べて動く自給型ロボットシステムについてです。実環境の中で、AIが枯れ葉を認識しエネルギー源として回収、それらを燃焼させエネルギーに変換して継続的に動くというもので、バイオマスを使ったカーボンニュートラルで画期的なロボットです。いつかロボットが生態系に組み込まれるような環境をつくっていけたらと話す山﨑さん。
枯れ葉を食べるロボットの様子を山﨑さんのインタビューとともにご紹介します。
大学院環境土木工学専攻博士前期課程2年 中島 あおいさん。
KIT金沢工業大学大学院2年の中島あおいさんは、昨年度、2度の学会受賞を手にしました。そのうち地盤工学分野で最大の発表会である「第58回地盤工学研究発表会」では、月に関する研究で優秀発表者賞を受賞しました。自然や環境に興味をもって神奈川県からKIT環境土木工学科に進学した中島さん。学びの中で宇宙に関わる企業への関心がうまれ、研究でも宇宙に関して取り組んでみたいと、テーマ探しやJAXAからのデータ提供交渉など主体的に研究を進めました。周囲のサポートも大きな力となったと話す中島さん。
6年間の学びの集大成として一層熱心に取り組んでいる様子を、中島さんのインタビューとともにご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程1年 小枝 瞭介さん。
KIT金沢工業大学には、学部学科の枠をこえた学生たちが集まり研究開発を行っているクラスター研究室があります。大学院1年の小枝瞭介さんは、ここで季節や場所にとらわれることなく幅広く楽しめるVR型チェアスキーシミュレータの開発にとりくんでいます。設計製作担当の小枝さん、脚部分に曲げパイプを採用し操作性を高めることで、実際のスキーのターンを行う感覚により近いものを再現し、2月の成果報告会で発表、公開されました。大学院でもさらに研究を進めていきたいと話す小枝さん。
仲間と一緒に熱心に活動を続ける様子などをご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程1年 田島 祐典さん。
KIT金沢工業大学大学院1年の田島祐典さん。田島さんがロボティクス学科 村尾研究室で学部時代から取り組んでいるテーマは、「MRヘッドセットによる視線検出を用いたドローンの制御に関する研究」について。人の目線でドローンを誘導しようというものです。MRヘッドセットやドローンなど新しく使用するものばかりで、研究環境を整えることに時間がかかったということですが、夢考房内にある国内の教育機関としては最大級のドローン屋内飛行実験場を使って実験にあたる日々です。
ハイレベルな研究に取り組む様子や、テクノロジー体験会でドローン操作の講師を務める田島さんの姿をインタビューとともにご紹介します。
環境土木工学科4年 平沼 晃さん(2024年3月卒業)。
この春、KIT金沢工業大学 環境土木工学科の学びを終え、社会人としてスタートを切っている平沼晃さん。卒業研究として取り組んだテーマは、「iPhoneを用いた構造物の3D計測と補修モデルの作製」。建設業界の担い手不足の一助をめざし、日本の構造物の維持管理やメンテナンスにスマートフォンを活用できないか検証しました。一方、課外では、防災・減災プロジェクトSoRAに参加して、地域の人たちと交流しながら防災や減災への意識を高めていきました。今年2月は、能登半島地震の1.5次避難所でボランティア活動を行った平沼さん。
人々の日常生活を守っていける人材になりたいと話す平沼さんをご紹介します。
大学院情報工学専攻博士前期課程2年 増田圭亮さん。
KIT金沢工業大学で初めてのデータサイエンス系課外プロジェクト「Data Dreamers」。社会の課題を解決できるデータサイエンティスト育成をめざして、昨年発足以降、勉強会の開催やコンペティションなどに積極的に参加しています。1月の生成AIに関するハッカソンでは見事優勝をおさめました。プロジェクトマネージャーの大学院2年 増田圭亮さん。学部4年次に参加したコーオプ教育プログラムでの経験がプロジェクト設立への行動につながったと振り返ります。
目覚ましい活動をつづけるData Dreamersについて、増田さんのインタビューでご紹介します。
建築学科4年 中村こころさん(2024年3月卒業)。
KIT金沢工業大学で建築を学び、この春社会人として一歩を踏み出した中村こころさん。お寺や町家など木造建築が持つ温かみに魅かれ、歴史的建築物の建築技法や保存法を専門とする建築学科の山崎研究室を知りKITに進学を決めました。授業のほかに課外プロジェクトやアルバイトでも建築の知識や技術に触れてきた中村さん。念願の研究室で取り組んだ卒業研究テーマは、金沢市内にある寺院の門の歴史的価値の検証でした。
KITで学んだことに自信を持って成長していきたいと話す中村さんをご紹介します。
大学院環境土木工学専攻博士前期課程2年 浦上和也さん(2024年3月修了)。
今春、KIT金沢工業大学大学院を修了し、念願の大手ゼネコンで社会人としてスタートを切った浦上和也さん。大学での学びで自身を変えていきたいと、群馬県からKIT環境土木工学科に進学。土木工学について知識を深めていきました。大学院1年の時には、コーオプ教育プログラムに参加し、3Dプリンティング用コンクリートの材料開発に企業の研究員の一人として従事した浦上さん。企業での4ヶ月間は本当に貴重な経験になったと振り返りました。
KITで成長を実感している浦上さんを学びの集大成の研究とともにご紹介します。
応用バイオ学科4年 杉本悠乃さん。
まもなく社会人として第一歩を踏み出す杉本悠乃さん。KIT金沢工業大学では、課外活動に研究にと積極的な学生生活を送った学生です。1年次から学生主体でラジオ番組の企画から制作、放送に携わるWAVEプロジェクトに参加。企業と学生が共同で食をテーマに新しい価値を創造するフードクリエイションプロジェクトでは、ラーメン店オープンに向けて新メニューの開発に取り組みました。そして野村一樹研究室での卒業研究は、新鮮な色合いや風味を損なわないイチゴジャムの長期保存技術の開発についてです。KITの学びで、食への関心を高くしたという杉本さん。
将来は、ヒット商品を生み出す人材にと話す杉本さんをご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 奥野真希さん。
子どもの頃から乗り物が好きで、その構造にも強く惹かれていたという奥野真希さん。航空機について学べば、乗り物全般の理解がより深まるのではないかと、群馬県からKIT金沢工業大学航空システム工学科に進学を決めました。学部4年次から所属する吉田啓史郎研究室で取り組んでいたのは、CFRP 炭素繊維強化プラスチックについて。中でも繊維束が交互に織り込まれた織物複合材料をテーマに実験や解析を繰り返しました。4月からは、念願の輸送用機器メーカーで第一歩を踏み出します。
将来は海外でも活躍できたらと話す奥野さんをご紹介します。
大学院 バイオ・化学専攻博士前期課程2年 進藤 菖さん。
高校生の時に発酵食品に興味を持ち、岐阜県から金沢工業大学応用バイオ学科に進学を決めた進藤 菖さん。念願の尾関研究室で取り組んだ研究テーマは、甘酒に含まれるレジスタントプロテイン(RP)と呼ばれるタンパク質の一種について。便通改善やコレステロール低減効果が期待できる成分ですが、進藤さんは市販の甘酒の分析から大学院では国産米や外国産米など13種類の原料から甘酒を作製し、原料の違いによりRPの含量などにどんな特徴がみられるかを検討しました。この研究成果が高く評価され、日本醸造協会誌に論文掲載が受理されました。
KITで自身の成長を実感できたと話す進藤さんをご紹介します。