大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 和田 佳純さん。
大学選びは、小学生のころから興味があった化粧品に関する研究ができるところと、KIT金沢工業大学に進学を決めた和田佳純さん。念願の応用化学科 大澤・谷田研究室に所属して取り組んでいるのは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれる独自成分、パラミロンについて。免疫力向上や体内の有害毒物を排出させるデトックス効果など、肌に嬉しい作用が期待できるパラミロンのナノファイバー化やオイルゲル化剤の開発で、化粧品にとどまらず広い分野への用途拡大を視野にいれた研究を続けています。
チャレンジできる研究環境が大きな発見につながった和田さんを、ご紹介します。
大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 小林由佳さん。
KITの生活環境研究所で溶媒抽出法をテーマに研究している小林由佳さん。
彼女は昨年、KITと連携大学院を結んでいるオーストラリアのメルボルン大学に留学。研究員として1年間、環境に優しい有機溶媒を使って、医薬品に使われているアルカロイドの抽出に取り組みました。
もともと留学への思いが強かった小林さんですが、初めての海外に加え、長期の研究活動は、大変な事も多かったと振り返ります。しかしこの経験で世界が近くなったと話す小林さん。
いろいろなことにチャレンジし、自分の可能性を広げていきたいという小林さんをご紹介します。
大学院機械工学専攻 博士前期課程2年 村上昇啓さん。
日本を代表する伝統工芸品の一つである日本刀。日本刀の美しさである機能美や感性美を科学的に検証する研究に取り組んでいる学生がいます。大学院2年 村上昇啓さんです。
村上さんは、時代性や刃文など7項目から美しさの指数をデータ化。刀匠たちと一般の人が持つ美意識の違いを読み取り、伝統工芸品としての更なる魅力につなげられたらと研究を続けています。
工学的、心理学的アプローチで、匠の技に迫る村上さんをご紹介します。
大学院建築学専攻・博士前期課程1年 佐々木亮さん。
KITの海外交流や語学プログラムに積極的に参加している学生がいます。大学院1年 佐々木亮さんです。佐々木さんは、学部1年次から学内にある基礎英語教育センターに通って英会話に親しみ、休暇を利用した留学プログラムや英語漬けのイベントなどに参加して語学を磨いてきました。学部4年次には、アメリカの提携校であるローズハルマン工科大学へ留学。学生たちの勉強に取り組む姿勢に大いに刺激を受けたといいます。世界中に友人をつくり、将来は、建築の世界でグローバルに働きたいと話す佐々木さん。
来日中の留学生たちと金沢の街を散策する様子やさまざまな交流の様子をご紹介します。
大学院電気電子工学専攻博士前期課程1年 古田貴大さん。
ポルトガルで開催された電波を利用して発電する無線電力伝送に関する国際学会で、学生論文賞、第3位を受賞した古田貴大さん。地上デジタル放送用電波を効率よく直流電流に変える回路を開発し、微弱電波を使って世界トップレベルの発電効率を実現。
東京スカイツリーから25km離れた地点での発電を確認し、東京23区内での電源供給の可能性を示し注目を浴びました。ものづくりに興味を持ってKITに進学。将来は車関係に進み、学んでいる無線電力伝送技術を活かすことができたらと話します。
注目の研究分野に取り組む古田さん、受賞の喜びに隠れた本音もご紹介します。
大学院機械工学専攻 博士前期課程2年 久島康嘉さん。
脳卒中や交通事故などで脊髄を損傷した患者さんのリハビリ支援システムの開発に取り組んでいる学生がいます。大学院2年、久島康嘉さんです。久島さんは、失われた生体機能を機能的電気刺激で改善に結びつけようと、学部4年次から研究を続けています。金沢市内の病院で、実際の患者さんから協力を得ながら進めているこの研究、将来、必ずや人の役に立つはずと話します。
大きなやりがいをもって日々研究を続ける久島さんを実験風景をまじえながらご紹介します。
大学院バイオ・化学専攻博士前期課程1年 七尾圭香さん。
納豆づくりに利用されてきた自然界のどこにでもいる納豆菌。しかしまだまだ解明されていないことが多いといいます。大学院1年の七尾圭香さんは、袴田研究室で納豆菌の新たな可能性を探るテーマに産学連携で取り組んでいます。
バイオ系により関心をもってKIT応用バイオ学科に進学。
入学後は、学部独自のプログラムに参加して、1年次から3つの研究室で研究活動を体験しました。これは、自身の目標を見つけるのに大変貴重だったと話します。
研究者という夢に向かって、熱心に研究を続けている七尾さんをご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程1年 小松﨑友介さん。
小型の無人航空機、ドローン。近年さまざまな機会での活用が期待されています。
北海道からKITに進学した小松﨑友介さんは、とりわけドローンの着地に関するテーマに興味をもち、多脚ロボットの研究を進める土居研究室に所属。学部4年次から脚機構を搭載した、着陸地点を選ばないドローンについて研究しています。
現在取り組んでいるのは、ドローン自体が地形の状況を判断し、安定した着陸が可能になるよう段差に応じて脚の長さを変化させるというものです。
将来、ヘリコプターなどに活用され、山間地や被災地などでの救助活動に役立てられたらと研究に励む小松﨑さんをご紹介します。
ロボティクス学科 酒井和希さん。
機械工業見本市「MEX金沢2016」が今年も開催され、金沢工業大学のブースでも学生たちが日ごろ取り組んでいる研究について紹介していました。ロボティクス学科 鈴木研究室に所属する酒井和希さんたちが企業と共同で研究しているのは、高齢者が立ち上がったり座ったりするのを助ける電動式の支援装置の開発です。家庭や介護施設のトイレなど狭い場所でも簡単に設置できるのが特長で、今後はリハビリ機能をさらに充実させた装置をと、研究を続けています。介護ロボットの研究がしたいと、長野県から進学した酒井さん。夢考房活動も積極的に行ってきました。
実用化を目標に熱心に取り組む酒井さんをご紹介します。
電気電子工学科3年 髙野一成さん。
究極の省エネカーづくりに取り組んでいるKIT夢考房エコランプロジェクト。今年も5月に秋田で開催された「World Econo Move」に出場しました。およそ3円分の電気エネルギーで2時間の走行距離を競う大会です。大会メンバーでプロジェクトリーダーの髙野一成さん。昨年以上に効率アップをめざし、車体の軽量化や出来る限り自作に挑む仲間たちを励まし見守りながらともに準備を進めてきました。
今年も、目標80kmに挑んだメンバーたち。
見事2時間を走り切ったKITチームを、髙野さんのエコランプロジェクトへの思いとともにご紹介します。
心理情報学科3年 中村理紗子さん。
KITの学生たちが多国籍チームを組み、イノベーション創出に取り組む「ラーニングエクスプレス」。これは、国籍や文化、専門の異なる学生たちが協働してアジアの農村に滞在。ユーザーの視点に立って何が求められているかを考える「デザインシンキング」を活用し、現地産業などの問題発見から実現・維持可能な解決策を、村の人たちと共に導き出すことを目標としています。昨年秋と今春の2度に渡って参加した中村理紗子さん。今回は豆腐製造をテーマに取り組み、さらに貴重な経験を重ねたようです。
一方で、外国人が行政サービスを受けやすく、より住みやすい街になるようなプロジェクト活動にも参加、仲間たちと英語版冊子を作成しました。
デザインシンキングの手法を学びながら、英語を使った活動に積極的に取り組んでいる中村さんをご紹介します。
ロボティクス学科4年 宮地遼さん。
高校生の時に見た巨大ロボットのモニュメントがきっかけで、ものづくりへの強い思いが生まれたという宮地遼さん。愛知県からKITに進学し、1年次から夢考房プロジェクトや学生スタッフで活動するなど、課外でもものづくりに必要な知識・技術を習得していきました。そして3年次のある日、外骨格機構を備えたパワードスーツの開発に取り組み始めたのです。アルミ廃材なども活用し、モータなどを使わず人の力だけで動作が可能なこのパワードスーツ、今年3月に開かれた日本機械学会主催のコンテストでは、創造性やパフォーマンスが評価されました。
ものづくりが楽しくてたまらないという表情をみせる宮地さんの登場です。
建築学科4年 梅村亮馬さん(2016年3月卒業)。
この春、KIT建築学科を卒業し、日本郵政に就職した梅村亮馬さん。郵便局を始め、公共性の高い建物の設計、建築に関わる施設部で新しいスタートを切っています。
建築を学びたいと滋賀県から進学。建築に触れる機会をつくりたいと、1年次から夢考房や月見光路プロジェクトで活動し、3年次には北陸の気候にあったエコハウスの研究に取り組むなど、積極的に課外活動にも参加しました。
伝統を守りながら時代に合った建築をデザインしていきたいと夢を話す梅村さんを、卒業研究発表の様子などをまじえてご紹介します。