大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 和田 佳純さん。
大学選びは、小学生のころから興味があった化粧品に関する研究ができるところと、KIT金沢工業大学に進学を決めた和田佳純さん。念願の応用化学科 大澤・谷田研究室に所属して取り組んでいるのは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれる独自成分、パラミロンについて。免疫力向上や体内の有害毒物を排出させるデトックス効果など、肌に嬉しい作用が期待できるパラミロンのナノファイバー化やオイルゲル化剤の開発で、化粧品にとどまらず広い分野への用途拡大を視野にいれた研究を続けています。
チャレンジできる研究環境が大きな発見につながった和田さんを、ご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程2年 坂本剛さん。
自分のアイデアを形にする建築を学びたいと、静岡県からKITに進学した坂本さん。学びの中で環境設備への関心が高まり、4年次から所属する垂水研究室では、2003年の建築基準法改正以前の住宅における、冬場の結露やカビなどの発生といった屋内湿気問題の対策について研究しています。坂本さんたちが注目しているのは、「排出外壁構造」という、住宅の一部に調湿建材からなるブロックを用いて、室内の湿気を効果的に排出しようというもの。大学院進学後は、より性能の高いブロックを自分たちで作りあげ、居住空間を再現した試験棟でリフォームでの実用化をめざして実験を行っています。学会などを通じて研究成果も積極的に発表している坂本さん。
人にも自然にも優しい建築テーマに取り組んでいる坂本さんをご紹介します。
電気電子工学科4年 喜多勝啓さん。
鉄より軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。航空機などさまざまな用途に使用され始めている期待の材料ですが、この複合材料の生産コスト削減につながるテーマに電気電子工学的なアプローチで取り組んでいる学生がいます。4年の喜多さんです。彼が所属する大澤研究室では、従来より環境に優しく成型加工も容易な熱可塑性樹脂に注目。喜多さんは、問題点とされる炭素繊維との接着力向上にむけ、日々実験と解析を繰り返しています。
研究や電気主任技術者試験と、常に一生懸命に取り組む喜多さんの横顔をご紹介します。
建築学科4年 白井奈菜さん。
金沢の秋を光のオブジェで彩る「金澤月見光路」。金沢工業大学で建築を学ぶ学生たちがつくりあげた150個のオブジェが、今年も多くの人々を魅了しました。その中の「綾あかり」は、幾重にも重なる灯りの器をイメージしたもので、建築学科西村研究室の白井さんたちが制作しました。立方八面体の幾何学的なデザインから放たれる柔らかな灯り、その構造には宇宙開発分野などに活用が期待されている力学的手法が隠されていたのです。
構造の研究をいかしたオブジェに取り組んだ白井さんを映像とインタビューでご紹介します。
メディア情報学科4年 平聖さん。
10月、JR金沢駅東口にある鼓門が、学生が制作したプロジェクションマッピングによって美しく彩られました。金沢工業大学メディア情報学科の学生たちが金沢市から委託され実施したもので、映像とインタラクティヴコンテンツを用いた3構成で金沢の玄関口を演出しました。このうち鑑賞型を担当した平さんたちは、金沢の春夏秋冬をイメージした映像を制作。訪れた多くの人たちを魅了していました。
全国的にも珍しい学生の手によるプロジェクションマッピングの取り組みをご紹介します。
航空システム工学科3年 國塩泰希さん。
航空工学を学ぶ学生たちが遠隔操縦可能な航空機を設計、製作し飛行を競う日本航空宇宙学会主催「全日本学生室内飛行ロボコン」で、KIT夢考房小型無人飛行機プロジェクトチームは、自動操縦部門で2位、一般部門で3位となりました。昨年の自動操縦部門では、制御の成果を披露することなく大会を終えたKITチーム。今年こそはと、パイロットの國塩さんをはじめメンバー一丸となって、軽量化と強度のバランスを熟慮した機体設計と制御向上に取り組んできました。
災害時の緊急空中撮影や物資輸送などへの活用が期待されている飛行ロボットに挑む様子を、國塩さんのインタビューとともにご紹介します。
建築都市デザイン学科4年 荒木淳也さん。
金沢工業大学の建築を学ぶ学生たちが中心となり、金沢の街なかを幻想的なあかりで演出する「金澤月見光路」。今年もおよそ150個の様々なオブジェが、秋の夜を彩りました。荒木さんが担当したのは、金沢21世紀美術館広場に展示された「波あかり」です。遊具の要素が十分に考慮された作品で、波のうねりをイメージさせるデザインがさまざまな表情をみせ、子供から大人まで多くの人々を楽しませていました
秋の金沢の風物詩として親しまれている月見光路への荒木さんの思いを、美しい映像とともにご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程1年 高野圭市さん。
ノーベル物理学賞で話題となったLEDは、消費電力が少なく低炭素化社会の実現に向け大いに注目を集めています。しかしLEDの基板材料となるサファイアや窒化ガリウムの加工には、長時間と高品位の研磨が求められるため、これがコスト削減につながらない原因のひとつとなっています。高野さんは、この問題解決をめざし、効率的で高品位な研磨加工技術の確立にむけたテーマに取り組んでいます。実験では思うような成果が出ず苦労した時もあったようですが、恩師に支えられながら熱心に取り組む毎日です。
今年8月には、イギリスで開催された国際ワークショップに招待され研究成果を発表した高野さん。
LEDのさらなる普及にむけた研究にあたる様子をご紹介します。
情報工学科3年 村上優太さん。
組込みシステム分野の若手人材育成を目的に開かれている「ETロボコン2014北陸地区大会」が開かれ、KIT夢考房チームはデベロッパー部門の2クラスで総合優勝を果たし、2年連続でチャンピオンシップ大会への出場を決めました。村上さんは、今年から新設された難易度の高いアドバンストクラスに出場。11月に迫る全国大会では、学生で最高位をめざしたいと話します。
将来の夢に向かって夢考房活動で充実した日々を送る村上さんを、北陸地区大会の様子と合わせてご紹介します。
機械工学科3年 山村拓己さん。
栃木県で開催された自作省エネカーによる燃費競技会「Hondaエコマイレッジチャレンジ全国大会」で、KIT夢考房エコランプロジェクトが、2074km/lで優勝。大会4連覇を達成しました。昨年、先輩たちが樹立した記録の更新はならなかったものの、5連覇へのバトンを後輩につなぐことができたと話すチームリーダーの山村さん。実は、本番前日の公式練習でトラブル発生。練習走行の取りやめを余儀なくされるという状況でした。しかし、エンジンまでも自分たちで作り上げたからこその強みが彼らにありました。
トラブルを乗り越え今年も頂点に立った夢考房チームを山村さんのインタビューとともにご紹介します。
機械工学科4年 重吉祐輔さん。
9月、静岡県で開催された「全日本学生フォーミュラ大会」。これは自動車技術会が主催し、学生が設計・製作した車両に対する技術力や安全性、生産性などさまざまな面から評価する競技会です。この大会への出場を目標に活動を続けている夢考房フォーミュラカープロジェクト。重吉さんをリーダーとして、今年は信頼性の追求をコンセプトに、例年以上にスケジュール管理に気を配り車両を完成させました。順調に進んだかにみえたKITチーム。しかし、今年も苦い経験が待っていました。
来年への思いを新たにした重吉さんたちを大会映像とともにご紹介します。
大学院 環境土木工学専攻博士前期課程2年 小阪卓也さん。
KITでの学生生活で自身の成長を実感しているという小阪さん。小阪さんは、和歌山県からKIT環境土木工学科に進学。学部時代は、学友会活動に熱心に取り組んできました。学業のおもしろさに目覚めたのは、「空間情報工学」という授業との出会いから。土木に対して新しいイメージを持ったといいます。専門的な知識をもっと得たいと大学院進学を決め、現在は、さまざまな土木分野への活用を視野に、小型UAV(無人航空機)を用いて高精度な3次元モデルを作成する研究を続けています。国際学会にも精力的に参加している小阪さん。
これからも多くの経験を積み、幅のある人になりたいと話す小阪さんをご紹介します。
ロボティクス学科3年 髙橋金さん。
8月、神戸市で「第14回レスキューロボットコンテスト」が開催されました。これは、災害現場の救出作業に必要な技術の向上やレスキュー活動などを広く知ってもらおうと行われているものです。実際の災害現場を想定した救助活動やロボット製作が毎年高い評価を受けているKIT夢考房メカニカルサポートプロジェクト。今年は機体周辺状況の把握をコンセプトに、さまざまな工夫を凝らしたロボットで大会に臨みました。しかし大会の進行を、台風11号が大きく阻んだのでした・・・。
ロボット製作や大会出場への強い思いをリーダー 髙橋さんのインタビューでご紹介します。