大学院電気電子工学専攻博士前期課程2年 神野翔綺さん。
KIT金沢工業大学大学院2年の神野翔綺さん。神野さんがLEDやレーザの材料となる「光る半導体」の研究を続けている山口研究室で、学びの集大成として取り組んでいるのは、青色LEDの光物性評価について。日本人の研究者たちによって生み出された青色LED。照明での大きな貢献はもちろん、様々な分野で広く応用されています。神野さんはレーザをつくりだしたいと、その材料である窒化物半導体の発光効率向上をめざした研究と向き合っています。憧れていた研究室に所属し、大学院進学後はその研究成果を国内外の学会で積極的に発表してきました。
春、念願の分析・計測機器の総合メーカーで第一歩を踏み出す神野さんをご紹介します。
航空システム工学科2年 島﨑樹さん。
金沢工業大学では、学生が多国籍チームを組み、アジアの村でのイノベーション創出に取り組む「ラーニングエクスプレス」を実施しています。島﨑 樹さんは1年次の時からこのプログラムに参加。アジアの学生とチームを組んで発展途上国の村に滞在し、村人の立場にたって問題点を発見、解決策は現地の技術で実現可能なプロトタイプとして具体化しました。昨年12月にはシンガポールやインドネシアの学生たちがKITに集結し、共に工芸品の製作過程の改善に取り組んだ島﨑さん。
未来の自分を考える上で貴重な経験と話す島﨑さんを映像とインタビューでご紹介します。
機械工学科4年 中出到さん。
KIT金沢工業大学キャンパス内にあるコミュニティFM局「えふえむ・エヌ・ワン」。インターネットなどの同時放送も行い、画像や映像なども楽しむことができる地域密着型ラジオ局として様々な人たちが番組づくりに参加。KITの学生たちによる「WAVEプロジェクト」も週5日2時間の生番組などの企画から制作・放送までを担当しています。中出到さんもこのプロジェクトに魅了された一人。1年次から番組の企画に関わり、パーソナリティやミキサーとしても活動してきました。「ことば」をツールとしたものづくりの一方、機械工学科 畝田研究室で取り組んでいるテーマは、日本刀。謎が多く残る日本刀を力学の観点から研究しようというものです。
念願のTV番組制作会社で第一歩を踏み出す中出さんをご紹介します。
ロボティクス学科4年 上野洸輝さん。
高校時代、ロボコンの全国大会出場経験をもつ上野洸輝さん。大学ではさらに広くロボットの技術や知識を学びたいと、福島県から進学を決めました。そして入学直前に東北地方を襲った大震災は、彼を夢考房メカニカルサポートプロジェクトへと導いたのです。課外活動で、実際の災害現場で役立つロボットの研究開発に取り組んだ上野さん。現在は所属する佐藤研究室で、海洋資源の探査を目的とした無人水中航走体を学びの集大成として研究しています。
卒業研究や課外活動などKITでの学びをいかして、将来は故郷でおきた原発事故の終息に貢献したいと話す上野さんをご紹介します。
大学院 電気電子工学専攻 博士前期課程2年 藤拔翔さん。
今春、川崎重工業で第一歩を踏み出す大学院2年藤拔翔さん。KIT進学時は、強い意志をもって電気系に進んだわけではなかったと言いますが、国家資格試験の「電験」を知り、1年次から独学で勉強をスタート。チャレンジを繰り返し、3年次に電験3種に合格しました。さらにレベルアップをめざして2種への挑戦を続ける一方、学びの集大成として取り組んでいる研究は、塊状磁極同期機と呼ばれる産業用の発電機や電動機の効率向上についてです。
KITで学んだ電気の知識や技術を活かし、スケールの大きな仕事に関わる技術者にと話す藤拔さんをご紹介します。
大学院 機械工学専攻 博士前期課程2年 高杉沙枝さん。
将来、人の役に立つものづくりに関わりたいと、KIT機械工学科に進学した高杉さん。学びの中で、工学から医療分野にアプローチする医工連携の研究に関心が高まっていきました。現在、集大成として大学院で取り組んでいるのは、内視鏡を併用した胃壁縫合装置の開発です。医師の技術と時間を要する胃の縫合、彼女の研究が進めば、医師や患者の負担軽減につながる大きな成果が見込まれます。来春、産業用や医療用機器などで高い技術力を誇る日機装で社会人としてスタートを切る高杉さん。
機械工学の立場から、多くの命を救う製品をつくりだしたいと話す高杉さんをご紹介します。
電気電子工学科3年 中村昌寛さん。
11月、茨城県つくば市で「つくばチャレンジ」が開催されました。これは、遊歩道など人が行き交う実際の環境の中で行われる自律走行ロボットの公開実験です。昨年に続いて出場したKIT夢考房自律走行車プロジェクト。中村さんをリーダーとするメンバーたちは、センサやGPSを用いて低位置の物体検出やロボット自身の位置把握の信頼性向上など、より進化させたロボットで臨みました。多くのチームがリタイアする中、序盤の課題走行を見事クリアしたKITチームでしたが・・・。
人間とロボットが共存する社会の実現をめざした技術チャレンジに、若い力が中心となって取り組んだKITチームをご紹介します。
情報工学科2年 奥手智大さん。
世界をリードする組込みシステム分野の若手人材育成を目的に行われている「ETロボコン チャンピオンシップ大会」が11月、横浜で開催されました。同一のハードウェアを使用し、ソフトウェアの技術のみで指定コースの自律走行を競うこの大会。KIT夢考房組込みソフトウェアプロジェクトのチームは、北陸地区大会でデベロッパー部門の基礎と応用の2クラスで優勝。そろって全国大会出場を決めました。多くの企業チームも出場する中、学生1位をめざしたKITチームですが、予想外のトラブルが彼らを襲いました。
大会での苦い経験を、来年こそはと活動を再開したKITチームを、新リーダー奥手さんのインタビューでご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程2年 坂本剛さん。
自分のアイデアを形にする建築を学びたいと、静岡県からKITに進学した坂本さん。学びの中で環境設備への関心が高まり、4年次から所属する垂水研究室では、2003年の建築基準法改正以前の住宅における、冬場の結露やカビなどの発生といった屋内湿気問題の対策について研究しています。坂本さんたちが注目しているのは、「排出外壁構造」という、住宅の一部に調湿建材からなるブロックを用いて、室内の湿気を効果的に排出しようというもの。大学院進学後は、より性能の高いブロックを自分たちで作りあげ、居住空間を再現した試験棟でリフォームでの実用化をめざして実験を行っています。学会などを通じて研究成果も積極的に発表している坂本さん。
人にも自然にも優しい建築テーマに取り組んでいる坂本さんをご紹介します。
電気電子工学科4年 喜多勝啓さん。
鉄より軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。航空機などさまざまな用途に使用され始めている期待の材料ですが、この複合材料の生産コスト削減につながるテーマに電気電子工学的なアプローチで取り組んでいる学生がいます。4年の喜多さんです。彼が所属する大澤研究室では、従来より環境に優しく成型加工も容易な熱可塑性樹脂に注目。喜多さんは、問題点とされる炭素繊維との接着力向上にむけ、日々実験と解析を繰り返しています。
研究や電気主任技術者試験と、常に一生懸命に取り組む喜多さんの横顔をご紹介します。
建築学科4年 白井奈菜さん。
金沢の秋を光のオブジェで彩る「金澤月見光路」。金沢工業大学で建築を学ぶ学生たちがつくりあげた150個のオブジェが、今年も多くの人々を魅了しました。その中の「綾あかり」は、幾重にも重なる灯りの器をイメージしたもので、建築学科西村研究室の白井さんたちが制作しました。立方八面体の幾何学的なデザインから放たれる柔らかな灯り、その構造には宇宙開発分野などに活用が期待されている力学的手法が隠されていたのです。
構造の研究をいかしたオブジェに取り組んだ白井さんを映像とインタビューでご紹介します。
メディア情報学科4年 平聖さん。
10月、JR金沢駅東口にある鼓門が、学生が制作したプロジェクションマッピングによって美しく彩られました。金沢工業大学メディア情報学科の学生たちが金沢市から委託され実施したもので、映像とインタラクティヴコンテンツを用いた3構成で金沢の玄関口を演出しました。このうち鑑賞型を担当した平さんたちは、金沢の春夏秋冬をイメージした映像を制作。訪れた多くの人たちを魅了していました。
全国的にも珍しい学生の手によるプロジェクションマッピングの取り組みをご紹介します。
航空システム工学科3年 國塩泰希さん。
航空工学を学ぶ学生たちが遠隔操縦可能な航空機を設計、製作し飛行を競う日本航空宇宙学会主催「全日本学生室内飛行ロボコン」で、KIT夢考房小型無人飛行機プロジェクトチームは、自動操縦部門で2位、一般部門で3位となりました。昨年の自動操縦部門では、制御の成果を披露することなく大会を終えたKITチーム。今年こそはと、パイロットの國塩さんをはじめメンバー一丸となって、軽量化と強度のバランスを熟慮した機体設計と制御向上に取り組んできました。
災害時の緊急空中撮影や物資輸送などへの活用が期待されている飛行ロボットに挑む様子を、國塩さんのインタビューとともにご紹介します。