大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 加藤達貴さん。
岐阜県からKIT金沢工業大学応用バイオ学科に進学した加藤達貴さん。もともとは遺伝子組み換えなどに興味を持っていましたが、KITの学びの中で健康食品や機能性食品への関心が強くなりました。尾関研究室で取り組んだ集大成のテーマは、腸活や角質水分量を高める効果があるたんぱく質の一種、レジスタントプロテイン(RP)を多く含んだ甘酒製法の開発についてです。鍵としたのは、甘酒の製造時間短縮化。加藤さんは日本酒の醸造過程からヒントを得て短時間での製造を可能にし、結果、RPの含有量が多い甘酒の開発に成功しました。
人々の生活に役立つような仕事をしていきたいと抱負を語る加藤さんをご紹介します。
心理情報学科4年 西村麻実子さん。
この春、地元新潟県で社会人として第一歩を踏み出す西村麻実子さん。中学生のころからKITのオープンキャンパスに参加して感性工学に興味をもち、心理情報学科に進学を決めました。今年度、学びの集大成として念願の神宮研究室で取り組んだテーマは、菓子の一種であるグミの食シーンについて。企業との共同研究としてグミの心理的効果に迫りました。実験と解析を繰り返し、1月には共同研究先の会社社長を前に成果報告を行った西村さん。
貴重な機会となった研究とともに大学生活を振りかえる西村さんをご紹介します。
大学院 建築学専攻博士前期課程1年 鎌田真輔さん。
昨年行われた『歴史的空間再編コンペティション2014~第3回「学生のまち・金沢」設計グランプリ~』で、KIT大学院1年の鎌田真輔さんが、準グランプリを受賞しました。このコンペは、全国に在る歴史的な空間を見つめ直し新しい価値を生み出そうというもので、建築を学ぶ学生から252点の応募がありました。鎌田さんが着目したのは、加賀友禅。伝統文化と生活の場を建築を通してもう一度結びつけ、新たな関係の創造につなげたいと提案しました。多くの人と関わり、幅広く学んでいきたいと建築への思いを話す鎌田さん。
高い評価を得た作品をはじめ、KIT進学後積極的に参加している課外活動についてもご紹介します。
大学院 電気電子工学専攻博士前期課程2年 岡島宏太さん。
「挑戦することで、また新しい世界が見える」と話す大学院2年 岡島宏太さん。春から、デンソーテクノが新しい舞台です。岡島さんは、学部1年次から夢考房活動に参加して、電気自動車の効率性能を競うEVエコランにゼロから取り組みました。エコランプロジェクトで、ものづくりはもちろんチーム活動の大切さを学んだ岡島さん。4年次には、交換留学プログラムを利用してKITの米国提携大学へ半年間留学。ここでも貴重な日々を過ごしました。そして現在、6年間の学びの集大成として研究しているのは、高電源効率で電磁波ノイズの発生しないLEDの点灯回路についてです。
岡島さんの充実した学生生活を、映像とインタビューでご紹介します。
航空システム工学科2年 島﨑樹さん。
金沢工業大学では、学生が多国籍チームを組み、アジアの村でのイノベーション創出に取り組む「ラーニングエクスプレス」を実施しています。島﨑 樹さんは1年次の時からこのプログラムに参加。アジアの学生とチームを組んで発展途上国の村に滞在し、村人の立場にたって問題点を発見、解決策は現地の技術で実現可能なプロトタイプとして具体化しました。昨年12月にはシンガポールやインドネシアの学生たちがKITに集結し、共に工芸品の製作過程の改善に取り組んだ島﨑さん。
未来の自分を考える上で貴重な経験と話す島﨑さんを映像とインタビューでご紹介します。
機械工学科4年 中出到さん。
KIT金沢工業大学キャンパス内にあるコミュニティFM局「えふえむ・エヌ・ワン」。インターネットなどの同時放送も行い、画像や映像なども楽しむことができる地域密着型ラジオ局として様々な人たちが番組づくりに参加。KITの学生たちによる「WAVEプロジェクト」も週5日2時間の生番組などの企画から制作・放送までを担当しています。中出到さんもこのプロジェクトに魅了された一人。1年次から番組の企画に関わり、パーソナリティやミキサーとしても活動してきました。「ことば」をツールとしたものづくりの一方、機械工学科 畝田研究室で取り組んでいるテーマは、日本刀。謎が多く残る日本刀を力学の観点から研究しようというものです。
念願のTV番組制作会社で第一歩を踏み出す中出さんをご紹介します。
ロボティクス学科4年 上野洸輝さん。
高校時代、ロボコンの全国大会出場経験をもつ上野洸輝さん。大学ではさらに広くロボットの技術や知識を学びたいと、福島県から進学を決めました。そして入学直前に東北地方を襲った大震災は、彼を夢考房メカニカルサポートプロジェクトへと導いたのです。課外活動で、実際の災害現場で役立つロボットの研究開発に取り組んだ上野さん。現在は所属する佐藤研究室で、海洋資源の探査を目的とした無人水中航走体を学びの集大成として研究しています。
卒業研究や課外活動などKITでの学びをいかして、将来は故郷でおきた原発事故の終息に貢献したいと話す上野さんをご紹介します。
大学院 電気電子工学専攻 博士前期課程2年 藤拔翔さん。
今春、川崎重工業で第一歩を踏み出す大学院2年藤拔翔さん。KIT進学時は、強い意志をもって電気系に進んだわけではなかったと言いますが、国家資格試験の「電験」を知り、1年次から独学で勉強をスタート。チャレンジを繰り返し、3年次に電験3種に合格しました。さらにレベルアップをめざして2種への挑戦を続ける一方、学びの集大成として取り組んでいる研究は、塊状磁極同期機と呼ばれる産業用の発電機や電動機の効率向上についてです。
KITで学んだ電気の知識や技術を活かし、スケールの大きな仕事に関わる技術者にと話す藤拔さんをご紹介します。
大学院 機械工学専攻 博士前期課程2年 高杉沙枝さん。
将来、人の役に立つものづくりに関わりたいと、KIT機械工学科に進学した高杉さん。学びの中で、工学から医療分野にアプローチする医工連携の研究に関心が高まっていきました。現在、集大成として大学院で取り組んでいるのは、内視鏡を併用した胃壁縫合装置の開発です。医師の技術と時間を要する胃の縫合、彼女の研究が進めば、医師や患者の負担軽減につながる大きな成果が見込まれます。来春、産業用や医療用機器などで高い技術力を誇る日機装で社会人としてスタートを切る高杉さん。
機械工学の立場から、多くの命を救う製品をつくりだしたいと話す高杉さんをご紹介します。
電気電子工学科3年 中村昌寛さん。
11月、茨城県つくば市で「つくばチャレンジ」が開催されました。これは、遊歩道など人が行き交う実際の環境の中で行われる自律走行ロボットの公開実験です。昨年に続いて出場したKIT夢考房自律走行車プロジェクト。中村さんをリーダーとするメンバーたちは、センサやGPSを用いて低位置の物体検出やロボット自身の位置把握の信頼性向上など、より進化させたロボットで臨みました。多くのチームがリタイアする中、序盤の課題走行を見事クリアしたKITチームでしたが・・・。
人間とロボットが共存する社会の実現をめざした技術チャレンジに、若い力が中心となって取り組んだKITチームをご紹介します。
情報工学科2年 奥手智大さん。
世界をリードする組込みシステム分野の若手人材育成を目的に行われている「ETロボコン チャンピオンシップ大会」が11月、横浜で開催されました。同一のハードウェアを使用し、ソフトウェアの技術のみで指定コースの自律走行を競うこの大会。KIT夢考房組込みソフトウェアプロジェクトのチームは、北陸地区大会でデベロッパー部門の基礎と応用の2クラスで優勝。そろって全国大会出場を決めました。多くの企業チームも出場する中、学生1位をめざしたKITチームですが、予想外のトラブルが彼らを襲いました。
大会での苦い経験を、来年こそはと活動を再開したKITチームを、新リーダー奥手さんのインタビューでご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程2年 坂本剛さん。
自分のアイデアを形にする建築を学びたいと、静岡県からKITに進学した坂本さん。学びの中で環境設備への関心が高まり、4年次から所属する垂水研究室では、2003年の建築基準法改正以前の住宅における、冬場の結露やカビなどの発生といった屋内湿気問題の対策について研究しています。坂本さんたちが注目しているのは、「排出外壁構造」という、住宅の一部に調湿建材からなるブロックを用いて、室内の湿気を効果的に排出しようというもの。大学院進学後は、より性能の高いブロックを自分たちで作りあげ、居住空間を再現した試験棟でリフォームでの実用化をめざして実験を行っています。学会などを通じて研究成果も積極的に発表している坂本さん。
人にも自然にも優しい建築テーマに取り組んでいる坂本さんをご紹介します。
電気電子工学科4年 喜多勝啓さん。
鉄より軽くて強い炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。航空機などさまざまな用途に使用され始めている期待の材料ですが、この複合材料の生産コスト削減につながるテーマに電気電子工学的なアプローチで取り組んでいる学生がいます。4年の喜多さんです。彼が所属する大澤研究室では、従来より環境に優しく成型加工も容易な熱可塑性樹脂に注目。喜多さんは、問題点とされる炭素繊維との接着力向上にむけ、日々実験と解析を繰り返しています。
研究や電気主任技術者試験と、常に一生懸命に取り組む喜多さんの横顔をご紹介します。