大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 和田 佳純さん。
大学選びは、小学生のころから興味があった化粧品に関する研究ができるところと、KIT金沢工業大学に進学を決めた和田佳純さん。念願の応用化学科 大澤・谷田研究室に所属して取り組んでいるのは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれる独自成分、パラミロンについて。免疫力向上や体内の有害毒物を排出させるデトックス効果など、肌に嬉しい作用が期待できるパラミロンのナノファイバー化やオイルゲル化剤の開発で、化粧品にとどまらず広い分野への用途拡大を視野にいれた研究を続けています。
チャレンジできる研究環境が大きな発見につながった和田さんを、ご紹介します。
ロボティクス学科3年 山田嵩さん。
夢考房ロボカッププロジェクトで、自律移動型二足歩行ロボット開発に打ち込んでいる山田さん。山田さんは、一から自分たちの手で自由にものづくりができる夢考房に魅かれてKITに進学。昨年からは2体のロボット開発に取り組み、立つだけでも高度な技術が求められる二足歩行ロボットを学生たちの手でつくりあげました。そして5月に行われた自律移動型ロボットによるサッカー競技会「ロボカップ・ジャパン・オープン」に出場。うれしい初優勝を果たしました。
夢は人間と共生できるロボットづくりと話す山田さんを、彼らのロボットとともにご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程1年 滝渉さん。
ロボットが自分で考えて行動する自律移動型ロボットの競技会「ロボカップジャパンオープン」。種目の一つ、@ホームは、日常生活の中でロボットがいかに役に立ち、人間とともに暮らしていけるのか可能性を探る競技です。人物を追従したり、新聞を持ってきたりなどの課題で技術力を競うものですが、5月に開かれた今年の大会に、滝さんは研究室の仲間ともに出場しました。彼が目指すのは、高齢化社会を見据えた生活支援ロボットです。難しいことも多いが、自分が作ったプログラムで動いたときの喜びは大きいと話す滝さん。
人との共生を意識したロボットづくりに取り組んでいる滝さんをご紹介します。
電気電子工学科3年 石井秀憲さん。
電気代およそ3円分のエネルギーで2時間の走行距離を競う電気自動車の競技会が秋田県で開催されました。夢考房エコランプロジェクトは、今年、空気抵抗の大幅改善をコンセプトに新しく製作した車両で参加、チーム新記録となる76.4kmを走行しました。大会リーダーの石井さん、新型車両での初めての挑戦でプレッシャーも大きかったようですが、先輩の記録を5年ぶりに上回ったことで、後輩たちには更に高みをめざしてほしいとエールを送ります。
自作電気自動車の全国大会「ワールド・エコノ・ムーヴ」での夢考房チームを石井さんのインタビューとあわせてご紹介します。
ロボティクス学科2年 坂井志穂さん。
自律移動型ロボットによるサッカー競技会「ロボカップジャパンオープン」が、福岡県で開催されました。KIT夢考房ロボカッププロジェクトが出場した中型ロボットリーグは、18m×12mのフィールドを縦横50cm未満のロボット5台が自由に駆け回り、得点を競います。学部2年生が主体ながらハード、ソフトのすべてを学生だけで作りあげ、今年も大会に臨んだ夢考房チーム。メンバーの一人、電気班の坂井さん、大会でのひとつひとつの経験はものづくりへの思いをさらに強くしたようです。
スピード感あふれる中型リーグの様子を坂井さんのインタビューとともにご紹介します。
ロボティクス学科4年 宮本琢磨さん。
2012年にKIT初の人工衛星開発・運用を大きな目標に発足した夢考房人工衛星開発プロジェクト。人工衛星開発に必要な制御や機構技術の習得をめざして日々活動していますが、今年3月、その評価の場となる「種子島ロケットコンテスト」に挑みました。大会リーダー宮本さんらが出場したのは、製作したCanSat(小型模擬衛星)を上空から投下し、その後、自律動作でいかにゴール地点近くに到着できるかを競うというもの。初出場ながら練習ではかなり良い感触を持っていたメンバーたち。しかし大会当日、種子島は雨交じりの強風でした・・・。
種子島ロケットコンテストに初挑戦、人工衛星開発プロジェクトをご紹介します。
大学院電気電子工学専攻博士前期課程2年 森 貴之さん(2014年3月修了)。
KITの併設校である金沢高専時代に電子デバイスへの関心を強くし、もっと学びたいとKIT電気電子工学科に編入。その後大学院へ進み、一貫して半導体の研究に取り組んだ森さん。学生生活の集大成となったテーマは、極低消費電力で動くLSIについて。より快適なセンサーネットワーク社会実現に向けた研究です。大学院2年の秋には、研究成果を米国と英国で開かれた学会で発表するなど充実した日々を過ごした森さん。春からは念願の東芝で新しいスタートを切っています。
学生時代に好きなことを見つけ、とことん研究に没頭。今、エンジニアとしての第一歩を踏み出した森さんをご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程2年 武石和真さん(2014年3月修了)。
春から東京の大手設計事務所、山下設計で建築家としての第一歩を踏み出している武石さん。武石さんが6年間の学びの集大成として選んだ修士設計のテーマは、2020年、東京五輪後の臨海副都心について。五輪後もアジアを牽引していく都市であるための提案を建築の視点で行いました。大都市に憧れを持っていたという武石さんですが、KITでは先生や仲間に恵まれ、学生アパートのリノベーションや名古屋市科学館でKITが開催した「世界を変えた書物展」の空間デザインを担当するなど、とても貴重な経験を積むことができたといいます。
KITの学びの中で、建築への確かな思いを自覚して社会に踏み出した武石さんをご紹介します。
機械工学科4年 小澤泉樹さん(2014年3月卒業)。
金沢工業大学は、金沢医科大学と共同で革新的で人に優しい技術開発を研究しています。この医工連携プロジェクトに学部2年次から参加していた小澤さん。彼が取りくんでいたのは、ドレーン排液色調監視システムの開発です。手術後にドレーンチューブを用いて体内にたまった不要な体液を排出しますが、それら排液の色調から患者の状態が判断されています。しかしその判断基準は、看護師の力量に依存するところが大きく、小澤さんは工学的に判断材料となるシステムづくりをめざしてきました。KITで、学ぶ楽しさを知ったと話す小澤さん。
医療分野に貢献できるものづくりの夢を持って、新しいスタートを切った小澤さんをご紹介します。
ロボティクス学科4年 杉本星也さん(2014年3月卒業)。
この春、KITを卒業し、社会人としてスタートを切った杉本さん。ロボットづくりに憧れて静岡県から進学。3年次までは夢考房プロジェクトで、ロボコン優勝をめざし日夜仲間と活動してきました。大会終了後、杉本さんの次なる目標となったのは、佐藤研究室がNECと共同で取り組んでいる水中探査ロボットです。海洋資源の調査などを目的にした無人水中航走体と呼ばれるものですが、杉本さんは設計から関わり、これまでより操縦性能が優れたロボットの製作に成功しました。大学生活に後悔はないと話す杉本さん。
杉本さんの充実ぶりを映像とインタビューでご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程2年 安藤祐貴さん(2014年3月修了)。
この春から、地元である長野県の建築設計事務所で第一歩を踏み出した安藤さん。彼が6年間の学びの集大成として選んだ研究テーマは、シンプリシティデザインに関するもの。建築空間そのものを「成長する家具」として捉え、間伐材などを活用し、素材の本質を引き出した機能的で飾らないデザインを提案。住む人が自分なりの空間に成長させていけるというものです。学びの一方で自転車競技にも参加。自然との対峙は、建築を考える上でのアイデアも育ててくれたに違いありません。
住む人の笑顔が見らえるような建築家をめざしたいと話す安藤さんを、修士研究の発表会の様子などとともにご紹介します。
応用バイオ学科4年 佐々木佳純さん。
生物の遺伝について関心を持ち、大学で学んでみたいと秋田県からKIT応用バイオ学科に進学した佐々木さん。学びとともに熱中したのがバスケット部での活動です。昨年、キャプテンとしてのぞんだ北信越春季リーグ戦で優勝、2部リーグ昇格を決め、女子バスケット部の新たな一歩に大きく貢献しました。そして視覚情報処理の仕組みを解明する吉澤研究室では、人間が動いている時の空間構造の知覚について取り組んだ佐々木さん、まさに文武両道を貫いた頑張り屋です。
まもなく新社会人としての生活がスタートする佐々木さんをインタビューと映像でご紹介します。
建築学科4年 松内裕樹さん。
昨年12月、KIT地域防災環境科学研究所で、宮城県気仙沼湾で起きた津波火災を再現した実験が行われました。大型造波水槽に、気仙沼湾沿岸の縮尺地形を学生たちが作りあげ、造波装置をつかって津波を発生させて、津波とがれきの挙動や遡上を再現するというものです。この津波火災のメカニズム解明にむけた研究に取り組んでいたのが、松内さんです。福岡県から進学、学びの中で都市の構造やまちづくりへの関心が高まり、増田研究室で防災・減災につながるテーマを学生生活の集大成としました。
新しいスタートを前に、将来、災害に強いまちづくりをめざした仕事をしていきたいと話す松内さんをご紹介します。