建築学部 建築学科
山岸邦彰 研究室
自然災害から暮らしを守り、建築の付加価値を追求。
ターゲットは「売れる建築」。耐震技術を核として、市場が求める建築・構造を開発・普及させることを主眼として研究している。その根底にあるものは付加価値の追求。ゼミでは学生が社会に出て必ず役立つ知識・技術・技能を中心に講義している。学生や建築の将来について上下なく語り合うことが大好き。本気で建築をしたい方は気軽にご相談を。
キーワード
- 付加価値の向上
- 耐震工学
- 免震構造・制震構造
- 地震リスク
- 環境振動・地盤震動
ニュース&トピックス
- 2024.02.17大和ハウス工業の建築技術研究部で4ヵ月間、耐震構造材料に関する研究試験などの業務に携わる。
- 2022.04.19企業と共同開発した重量床衝撃音低減工法が共同住宅に初めて適用
研究紹介
避難不要!生活継続!想定外の大地震を何回受けても大丈夫な集合住宅
研究内容
震災ごとに繰り返される建物の損壊と避難生活の報に触れるたび、胸が痛みます。震災を教訓として耐震技術は向上していますが、その後を追うように大きな地震や予期せぬ地震が観測され、脅威を高めています。例えば2016年熊本地震では、益城町で28時間という短期間のうちに震度7が2回も発生しました。現状の設計では「想定外」です。
このような技術革新と震災のイタチごっこに終止符を打とうと、「震動低減基礎構法」を開発中です。「そんなのできっこない」との声も聞こえそうですが理論的には可能です。それも安価に。そこに使われた技術はわが国の伝統的な建物に使用されている「石場建て」。現在はハードウェアを研究中。
教員紹介
山岸邦彰 教授・博士(工学)
略歴
専門分野
専門:地盤振動、事業継続、環境振動、耐震構造
学生へのメッセージ
エンジニアリング(Engineering)という言葉をご存知でしょうか?車のエンジン(Engine)を整備することではありません。いまある知識を融合させ、知恵を絞り、新たな価値を生み出す活動や行為を言います。そして、それを行う人をエンジニア(Engineer)と言います。建築は大勢のエンジニアによって設計・生産されます。エンジニアリングには未知なる課題を、リアリティをもって解決するという大きな夢があります。皆さんには是非、この夢を現実のものとするエンジニアになってほしいと、心より期待しています。私の夢は災害とは無縁な建築を作ることです。例えば、震災。みんなが竪穴式住居に住んでいれば人が亡くなることはありません。しかし、建築の肥大化とあいまって震災も肥大化しています。地震そのもので人は亡くなりませんが、人が作ったモノで亡くなるのです。皆さんには建築の原点を見つめ直してほしいと思っています。
担当科目
建築構造力学Ⅰ(再履修クラス) 鉄筋コンクリート構造 建築エンジニアリング総合演習A プロジェクトデザインⅢ(山岸邦彰研究室) 建築構造力学Ⅰ 専門教養特別科目(建築入門) 建築構造計画 建築構造設計 建築安全工学 建築エンジニアリング総合演習B 専門ゼミ(建築学科) 建築構造研究(山岸邦彰) 建築構造計画演習 建築動的設計特論 建築構造設計演習
研究業績
論文
- Dynamic characteristics of sliding foundation with spherical sand and sliding resistance to wind
- Correlated seismic-motion indices and peak sliding foundation displacements
- Response reduction effects of vertical braces on buildings without footing beams
- Demonstration of reduction in warehouse building material quantity using a slide effect device
- 乾燥砂地盤における平板羽根付き閉端鋼管杭貫入前後の相対密度の変化に関する研究 2024 年 30 巻 75 号 p. 638-643
- すべり基礎の最大滑動変位と相関性が高い地震動強さ指標
- 砂地盤における平面羽根付き閉端鋼管杭貫入後の地盤物性の変化
- Three advantages of seismic design for warehouse buildings using sliding floors
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