メディア情報学部 心理情報デザイン学科
田中孝治 研究室
人間の認知・心理特性を解明し、学びを支援する~認知機能の働きを意識したモノ・コトの設計~
従来の認知心理学的アプローチ(実験室環境・量的分析)をベースに教育工学的アプローチ(実現場・質的分析)を取り入れ、教育・学習活動における人間の認知機能を理論と実践から探求していきます。主に、経験からの学び、自律的な学び、対話的な学び、自分ごととしての学びの支援を目的に、その対象領域は、教育機関における正課・正課外教育、コミュニティにおける社会教育、企業における人材育成など多岐に渡ります。
キーワード
- 認知心理学
- 教育工学
- 知識科学
- 学習支援
- メタ認知
ニュース&トピックス
- 2024.08.07田中孝治准教授らが新たなSTEAM教育「金沢工大ミライバ 未来をつくる学びの場」を始動
- 2024.03.18学生チームが「株式会社インテージテクノスフィア2023年度産学連携PBLプログラム」で優秀賞を受賞
- 2023.08.04田中孝治准教授・渡邊伸行教授の担当科目の取り組みが『販促会議』9月号で紹介されました
- 2023.08.04心理科学科2年生の学生チームが「第15回販促会議企画コンペティション」の一次審査を通過
- 2023.06.13「物語の始まりへ」に林璃子さんが紹介されました
- 2023.04.28田中孝治准教授らが推進する高校生向け教育イベントが助成団体のWEBサイトで紹介されました
- 2023.04.04「物語の始まりへ」に山本将聖さんが紹介されました
- 2023.02.21「物語の始まりへ」に上田裕衣さんが紹介されました
- 2022.12.26心理科学科4年・山本将聖さんらの作品が 「にいがたデジコングランプリ2022」でグランプリ受賞
- 2022.12.16田中孝治准教授・渡邊伸行教授の担当科目において学生チームが国土交通省アイデアコンテストで優秀賞を受賞
- 2022.06.27田中孝治准教授、森川綾香さん、石川健介教授が「人工知能学会」で「研究会優秀賞」を受賞
- 2020.09.15田中講師らがオンラインPBLのモデル授業を運営
- 2020.09.14田中孝治講師が「第45回教育システム情報学会全国大会」で「2019年度研究会優秀賞」を受賞
研究紹介
知識社会で活躍するための学び方の学びの支援
研究内容
新たな価値を創造する仕事が求められる近年においては、学生生活や研修という限られた期間で身につけた知識やスキルが、生涯にわたって役立つとは限りません。そのため、多様化する仕事に適応できるように、日常的に自ら育とうとする自律的な意欲が必要です。こうした背景から、これからの大学教育、人材育成の在り方を考えるうえで、学び方の学びの質向上は重要な焦点の一つといえます。この課題を克服するべく、学び方の学びのプロセスの解明(認知心理学的アプローチ)、および、学び方の学びの支援方式の構築(教育工学的アプローチ)に関する研究を進めてきています。
心理学・教育工学・知識科学によるユーザ体験の創出
研究内容
ユーザ体験(User eXperience)のなかでも、教育分野における学習者体験(Leaners' eXperience)の創出に関する研究を進めています。最近では、特に、学習経験を得るための場として、博物館や美術館などのミュージアムに注目しており、博物館学習の設計に取り組んでいます。
研究室の学生との研究Ⅰ:コロナ禍における経験による成長
研究内容
研究室2期生(森川綾香さん,2021年3月卒)のPDⅢの研究が日本認知科学会が発刊する『認知科学』に掲載されました。
※田中 孝治・森川 綾香・石川 健介 (2022). コロナ禍におけるピアサポート型オンラインコミュニケーション活動の運営を担った学生の成長 認知科学, 29 (2), pp. 222-242. https://doi.org/10.11225/cs.2022.011
研究室の学生との研究Ⅱ:カーボンニュートラルに対する環境配慮行動の促進
研究内容
研究室4期生(上田裕衣さん,2023年3月卒)のPDⅢの研究が日本感性工学会の発刊する『日本感性工学会論文誌』に掲載されました。
※田中 孝治・上田 裕衣 (2023). 環境配慮情報が顧客と店員の環境配慮行動の意図形成に与える影響 日本感性工学会論文誌, 22 (4), pp. 397-404. https://doi.org/10.5057/jjske.TJSKE-D-23-00021
研究室の学生との研究Ⅲ:高次思考スキルの学びをデザインする
研究内容
研究室4期生(渡邊嘉山さん、2023年3月卒)のPDⅢの研究が教育システム情報学会が発刊する『教育システム情報学会誌』に掲載されました。
※田中 孝治・渡邊 嘉山・木村 竜也 (2024). エージェンティックスキルとしてのメタ認知スキル獲得の動機づけを高めることを意図した学習支援方式 教育システム情報学会誌, 41 (2) , pp. 132-148. https://doi.org/10.14926/jsise.41.132
教員紹介
田中孝治 准教授・博士(情報学)
略歴
学生へのメッセージ
心理学を活かした「学びのデザイン」に興味を持っています。モノ・コトづくりへの心理学の応用は、工業大学での心理学の学びのテーマの一つであると考えています。教育・学習に関するテーマの研究をしていますが、学生時代が良い学習者だったかと言われると決してそうではありません。そのため、研究を進めていくなかで知った「学び方の知識」を学生時代に知っておきたかったと思うことが多々あります。ただ、学び方を学ぶに遅すぎることはないので、この先も学習者であろうと思っています。ですので、皆さんと共に学ぶ気持ちを持って、本学での教育に携わっています。
せっかくの石川ですが、魚より肉派です。能登牛・能登豚はもちろん、足を延ばして氷見牛も食べに出掛けたりします。あっ、鶏が抜けていますが阿波尾鶏が好きです。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿保なら踊らにゃ損々」だと思っているので、皆さんと一緒に色々と挑戦していきたいと思っています。
担当科目
心理学データ解析基礎 プロジェクトデザイン特別科目(プロジェクト・ベースド・リベラルアーツⅠ) 心理学基礎実験実習Ⅰ プロジェクトデザインⅡ 専門教養特別科目(心理学入門) 知覚・認知心理学B プロジェクトデザインⅢ(田中孝治研究室) プロジェクトデザイン特別科目(PDプラクティカルソリューション)(夏期集中講義) 実践ウェルビーイング 教育・学校心理学 心理学基礎実験実習Ⅱ プロジェクトデザイン実践(実験)(心理科学科) 専門ゼミ(心理科学科) エンジニアリング心理学研究(田中孝治) 質的データ分析特論
研究業績
論文
- エージェンティックスキルとしてのメタ認知スキル獲得の動機づけを高めることを意図した学習支援方式
- 環境配慮情報が顧客と店員の環境配慮行動の意図形成に与える影響 -商環境に設置される什器を利用した情報提示-
- A Learning Environment to Promote Awareness of the Experiential Learning Processes with Reflective Writing Support
- 避難行動選択における競合の疑似体験による防災学習への動機づけを高める学習支援
- コロナ禍におけるピアサポート型オンラインコミュニケーション活動の運営を担った学生の成長
- コロナ禍の大学生活に対して学生は何を振り返ったのか? ——教育・学校心理学の講義で学んだ知識を用いて——
- 学習機会としての協調的議論に見られる知識と行動意図の不一致
- モノのデザインに対する心理学的観点を学ぶゲームを通じたPBLのレディネス向上
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