メディア情報学部 心理情報デザイン学科

田中孝治 研究室

TANAKA Koji
LABORATORY

人間の認知・心理特性を解明し、学びを支援する~認知機能の働きを意識したモノ・コトの設計~

従来の認知心理学的アプローチ(実験室環境・量的分析)をベースに教育工学的アプローチ(実現場・質的分析)を取り入れ、教育・学習活動における人間の認知機能を理論と実践から探求していきます。主に、経験からの学び、自律的な学び、対話的な学び、自分ごととしての学びの支援を目的に、その対象領域は、教育機関における正課・正課外教育、コミュニティにおける社会教育、企業における人材育成など多岐に渡ります。

キーワード

  • 認知心理学
  • 教育工学
  • 知識科学
  • 学習支援
  • メタ認知

ニュース&トピックス

NEWS & TOPICS

研究紹介

RESEARCH

知識社会で活躍するための学び方の学びの支援

研究内容

新たな価値を創造する仕事が求められる近年においては、学生生活や研修という限られた期間で身につけた知識やスキルが、生涯にわたって役立つとは限りません。そのため、多様化する仕事に適応できるように、日常的に自ら育とうとする自律的な意欲が必要です。こうした背景から、これからの大学教育、人材育成の在り方を考えるうえで、学び方の学びの質向上は重要な焦点の一つといえます。この課題を克服するべく、学び方の学びのプロセスの解明(認知心理学的アプローチ)、および、学び方の学びの支援方式の構築(教育工学的アプローチ)に関する研究を進めてきています。

心理学・教育工学・知識科学によるユーザ体験の創出

研究内容

ユーザ体験(User eXperience)のなかでも、教育分野における学習者体験(Leaners' eXperience)の創出に関する研究を進めています。最近では、特に、学習経験を得るための場として、博物館や美術館などのミュージアムに注目しており、博物館学習の設計に取り組んでいます。

研究室の学生との研究Ⅰ:コロナ禍における経験による成長

研究内容

研究室2期生(森川綾香さん,2021年3月卒)のPDⅢの研究が日本認知科学会が発刊する『認知科学』に掲載されました。
※田中 孝治・森川 綾香・石川 健介 (2022). コロナ禍におけるピアサポート型オンラインコミュニケーション活動の運営を担った学生の成長 認知科学, 29 (2), pp. 222-242. https://doi.org/10.11225/cs.2022.011

研究室の学生との研究Ⅱ:カーボンニュートラルに対する環境配慮行動の促進

研究内容

研究室4期生(上田裕衣さん,2023年3月卒)のPDⅢの研究が日本感性工学会の発刊する『日本感性工学会論文誌』に掲載されました。
※田中 孝治・上田 裕衣 (2023). 環境配慮情報が顧客と店員の環境配慮行動の意図形成に与える影響 日本感性工学会論文誌, 22 (4), pp. 397-404. https://doi.org/10.5057/jjske.TJSKE-D-23-00021

研究室の学生との研究Ⅲ:高次思考スキルの学びをデザインする

研究内容

研究室4期生(渡邊嘉山さん、2023年3月卒)のPDⅢの研究が教育システム情報学会が発刊する『教育システム情報学会誌』に掲載されました。
※田中 孝治・渡邊 嘉山・木村 竜也 (2024). エージェンティックスキルとしてのメタ認知スキル獲得の動機づけを高めることを意図した学習支援方式 教育システム情報学会誌, 41 (2) , pp. 132-148. https://doi.org/10.14926/jsise.41.132

教員紹介

TEACHERS

田中孝治  准教授・博士(情報学)

略歴

1998年
3月
大阪工業大学高等学校 卒業

2002年
3月
関西大学 総合情報学部 総合情報学科 卒業

2002年
4月
ダイドードリンコ株式会社 

2007年
3月
関西大学大学院 総合情報学研究科 知識情報学専攻 博士課程前期課程 修了

2010年
3月
関西大学大学院 総合情報学研究科 総合情報学専攻 博士課程後期課程 修了

2010年
4月
関西大学 ポスト・ドクトラル・フェロー 

2013年
4月
北陸先端科学技術大学院大学 サービスサイエンス研究センター 研究員 

2014年
8月
北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 助教 

2018年
4月
北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 講師 

2018年
9月
金沢工業大学 情報フロンティア学部 心理科学科 講師 

2021年
4月
金沢工業大学 情報フロンティア学部 心理科学科 准教授 

学生へのメッセージ

心理学を活かした「学びのデザイン」に興味を持っています。モノ・コトづくりへの心理学の応用は、工業大学での心理学の学びのテーマの一つであると考えています。教育・学習に関するテーマの研究をしていますが、学生時代が良い学習者だったかと言われると決してそうではありません。そのため、研究を進めていくなかで知った「学び方の知識」を学生時代に知っておきたかったと思うことが多々あります。ただ、学び方を学ぶに遅すぎることはないので、この先も学習者であろうと思っています。ですので、皆さんと共に学ぶ気持ちを持って、本学での教育に携わっています。
せっかくの石川ですが、魚より肉派です。能登牛・能登豚はもちろん、足を延ばして氷見牛も食べに出掛けたりします。あっ、鶏が抜けていますが阿波尾鶏が好きです。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿保なら踊らにゃ損々」だと思っているので、皆さんと一緒に色々と挑戦していきたいと思っています。

担当科目

心理学データ解析基礎  プロジェクトデザイン特別科目(プロジェクト・ベースド・リベラルアーツⅠ)  心理学基礎実験実習Ⅰ  プロジェクトデザインⅡ  専門教養特別科目(心理学入門)  知覚・認知心理学B  プロジェクトデザインⅢ(田中孝治研究室)  プロジェクトデザイン特別科目(PDプラクティカルソリューション)(夏期集中講義)  実践ウェルビーイング  教育・学校心理学  心理学基礎実験実習Ⅱ  プロジェクトデザイン実践(実験)(心理科学科)  専門ゼミ(心理科学科)  エンジニアリング心理学研究(田中孝治)  質的データ分析特論