大学院電気電子工学専攻博士前期課程2年 神野翔綺さん。
KIT金沢工業大学大学院2年の神野翔綺さん。神野さんがLEDやレーザの材料となる「光る半導体」の研究を続けている山口研究室で、学びの集大成として取り組んでいるのは、青色LEDの光物性評価について。日本人の研究者たちによって生み出された青色LED。照明での大きな貢献はもちろん、様々な分野で広く応用されています。神野さんはレーザをつくりだしたいと、その材料である窒化物半導体の発光効率向上をめざした研究と向き合っています。憧れていた研究室に所属し、大学院進学後はその研究成果を国内外の学会で積極的に発表してきました。
春、念願の分析・計測機器の総合メーカーで第一歩を踏み出す神野さんをご紹介します。
建築学科4年 若松雅大さん。
都市の気温が周囲よりも高くなるヒートアイランド現象。いまや大都市に限らず全国的にみられる現象です。この現象緩和につながる研究に取り組んでいるのが、KIT建築学科 円井研究室の若松雅大さんです。卯辰山を背後にもつ金沢は、中心市街地に夜間、冷気流が発生することが確認されています。夜間に発生する冷気流をヒートアイランド現象の緩和につなげられないか。若松さんたちは、冷気流の到達範囲拡大を狙った実測調査に取り組みました。東京五輪・パラリンピック開催に向けた猛暑対策の報道が、この研究にとりくむきっかけと話す若松さん。
真夜中の実測調査の様子をインタビューとともにご紹介します。
航空システム工学科3年 市邉星香さん。
9月上旬、航空に関する科学技術の発展と国際交流の促進を目的とした大規模な国際会議がブラジルで開催されました。この学会で、KIT夢考房小型無人飛行機プロジェクトの市邉星香さんが、日本の学生を代表して発表しました。彼女は、昨年の「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」でリーダーとしてチームを率い、KITチームの2連覇に貢献、学会では、大学での学びを課外活動でいかし、飛行ロボコン優勝へとつながった取り組みについて発表したものです。国際学会の経験が大きな刺激になったと話す市邉さん。
これからの研究にも意欲を燃やす市邉さんを今年のコンテストの様子も交えてご紹介します。
航空システム工学科3年 篠原諒さん。
9月、日本航空宇宙学会が主催する「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」が開催されました。自動操縦部門で3連覇をめざしたKIT夢考房小型無人飛行機プロジェクトチームは、今年こそ全てのミッション達成を目標に、軽量化や無線通信の導入などさらに進化した機体で大会に臨みました。しかし予選飛行中に主翼が大きく破損するという思わぬアクシデントが・・。それでもプロジェクトリーダーの篠原諒さんをはじめチーム一丸となって修復した機体「八咫烏」は、決勝で見事復活。来年への課題は残したものの、できる事はすべて自分たちの手で!という夢考房での活動が大会会場で発揮できた証しでした。
自動操縦部門に出場したKITチームの様子を、篠原さんのインタビューを中心にご紹介します。
機械工学科3年 中村一貴さん。
8月、広島県でガソリン1リットルでどれだけ長く走れるかを競う「スーパーマイレッジカーチャレンジ2018」が開催されました。KIT夢考房エコランプロジェクトは、今年も世界大会を見据えて開発したオリジナルエンジン搭載車輌「Welt」で出場。大会リーダーの3年 中村一貴さんを中心に、電装系など出来る限りの改良を加え、燃費2000kmめざして大会に臨みました。学生たちが自ら作りあげてきたエコランカーで究極の燃費競技に挑む。
車輌の可能性を信じ、エネルギーマネジメントの重責を担った中村さんのインタビューとともに、今年のエコラン広島大会を振り返ります。
機械工学科3年 髙畠茂樹さん。
自動車技術会が主催し、国内外の学生がフォーミュラスタイルの小型レーシングカーの設計、製作を通してものづくりの総合力を競う「全日本学生フォーミュラ大会」が、今年も開催されました。3年 髙畠茂樹さんがリーダーを務めるKIT夢考房フォーミュラカープロジェクト。運動性能の向上をめざした改良や軽量化などを進め、今年こそ走行性能、耐久性を競うエンデュランス完走と、総合順位アップを目標に活動を続けてきました。車検から静的審査、そして動的審査と進み、残す種目は、エンデュランス。またしても魔物が潜んでいました・・・。ものづくりの難しさを実感しながらも次に向かって歩み始めている夢考房チーム。
今年の大会の様子を髙畠さんのインタビューとともにご紹介します。
建築デザイン学科4年 前川萌香さん。
上野の森美術館で今月24日まで開催されている[世界を変えた書物]展。これは、KIT金沢工業大学が蒐集するコペルニクスやアインシュタインなど偉人たちの科学史上の大きな発見・発明などを記した初版本およそ130冊を展示しているものです。展示プランを担当したのは、KIT建築学科宮下研究室の学生たち。圧倒的なスケールの書物が並ぶ「知の壁」からメイン空間の「知の森」、そして「知の繋がり」へと人々を叡智の旅へと誘います。メイン空間を担当した前川萌香さん。過去の先輩たちが作りあげたコンセプトに、自分たちの思いを加え、書物と書物のつながりがわかりやすく辿れるような展示を表現しました。
学生がつくりあげた[世界を変えた書物]展、準備から初日の様子まで、前川さんのインタビューを交えてご紹介します。
情報工学科2年 吹山大雅さん。
超小型模擬人工衛星とも呼ばれる、缶サットの製作を通じ、衛星開発に必要な知識や技術を身につけるべく活動しているKIT夢考房人工衛星開発プロジェクト。今年も秋田県で開催された競技会に参加しました。これは、缶サットを上空60mから投下し、パラシュートを使って軟着陸させた後、自律走行でゴールまでの距離を競うというものです。大会チームリーダーは、2年 吹山大雅さん。吹山さんたちは、昨年の反省をもとに風に流されにくいパラシュートの開発をはじめGPSや画像処理のためのカメラなど工夫を凝らした缶サットで競技にのぞみました。着陸は無事成功。しかし想定外の荒れたフィールドが思わぬ結果をまねきました。
大会での様々な経験が次への成長につながると話す吹山さんたちの夏をご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程1年 松井勇介さん。
金沢工業大学が所蔵するおよそ2000点のコレクション「工学の曙文庫」。その中心となるのは、コペルニクス、ガリレオ、ニュートンなど世界の科学者たちの重要な発見、発明を記した初版本です。それらから選りすぐったおよそ130冊が[世界を変えた書物]展と題し、今月、東京・上野の森美術館で開催されます。この展覧会を一般の人たちにも広く親しんでもらいたいと、KITで建築を学ぶ学生たちが展示プランを担当。大学院1年 松井勇介さんがリーダーを務めるのは、人類の叡智を辿る旅の終盤、知の伝承法をインスタレーションで表現する「知の繋がり」です。いろいろなことがゼロからのスタートだったと話す松井さん。
金沢、名古屋、大阪を経て開催される東京展を前にした学生たちの様子を松井さんのインタビューとともにご紹介します。
電気電子工学科4年 湯原万葉さん。
KITには、学生ステーションという学生が自由な発想でイベントを企画・運営できる場所があります。この夏、4年次の湯原万葉さんが企画した「リーダーシップ力アップ講座」が開かれました。湯原さんは、チームで問題発見から解決する力を養うKITオリジナルの科目「プロジェクトデザイン教育」の経験から、リーダーにとって必要な資質や力などをもっと学んでみたいと企画。KITの先生たちに直接交渉し、脳科学や心理学などそれぞれの専門をいかした視点で講義が進められました。
講座開催への思いを話す湯原さんを、電気電子工学科での学びの集大成に取り組む姿とともにご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 小山修史さん。
ものづくりがしたくて岐阜県からKITに進学を決めた小山修史さん。入学後、活動風景に魅せられて夢考房ロボットプロジェクトに参加。そしてその夏、先輩たちはABUロボコンで優勝。世界一の瞬間を間近で見た感動は、小山さんの人生観を大きく変えたと振り返ります。仲間とともにロボット製作に打ち込んだ小山さんがもっと学んでみたいと関心を強くしたのが、制御工学について。現在、鈴木研究室で手術支援ロボットの遠隔制御に関するテーマに取り組んでいます。
KITで大好きなものづくりに熱中し、研究でも意欲的な日々を送る様子をご紹介します。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 西川輝さん。
KIT大学院で画期的な3Dプリンタの開発に取り組んでいる学生がいます。機械工学を専攻する西川輝さんです。彼の研究テーマは、樹脂積層型3Dプリンタの高速・高精度化。従来の3軸構成を5軸にすることで、複雑な形状の製作にも大幅なコスト削減と時間短縮が期待できるというものです。世界にまだないものをつくろうをモットーとしている森本研究室で、日々研究に打ち込んでいる西川さん。
研究を一気に加速させるきっかけとなった恩師の一言とともにご紹介します。
ロボティクス学科3年 石塚朱音さん。
NHK学生ロボコンで、優勝3回、準優勝4回の実績をもつ金沢工業大学夢考房ロボットプロジェクト。今年も書類、ビデオ審査を通過し19回目の出場を果たしました。3名の大会チームメンバーの一人に選ばれたのは、石塚朱音さん。女子学生がチームメンバーとして出場したのは、KITロボットプロジェクト史上初めてのことでした。毎年ルールが変わるNHKロボコン。大会に向けたプロジェクト内でのプレゼンで彼女の設計案が採用され、チームメンバーに抜擢されたのです。大きなプレッシャーと喜びを感じながら、仲間とともに本番にむけて活動を続けていた石塚さん。しかし初めての大舞台に笑顔はありませんでした・・・。
この悔しい経験を伝えることこそ自分の役割と、後輩たちに次を託す石塚さんをご紹介します。