大学院バイオ・化学専攻博士前期課程2年 和田 佳純さん。
大学選びは、小学生のころから興味があった化粧品に関する研究ができるところと、KIT金沢工業大学に進学を決めた和田佳純さん。念願の応用化学科 大澤・谷田研究室に所属して取り組んでいるのは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれる独自成分、パラミロンについて。免疫力向上や体内の有害毒物を排出させるデトックス効果など、肌に嬉しい作用が期待できるパラミロンのナノファイバー化やオイルゲル化剤の開発で、化粧品にとどまらず広い分野への用途拡大を視野にいれた研究を続けています。
チャレンジできる研究環境が大きな発見につながった和田さんを、ご紹介します。
大学院情報工学専攻博士前期課程2年 上坂 誠さん。
従来、精密なバーチャル3D空間を提供するには、複雑で大掛かりな装置が必要とされていましたが、それを覆す画期的なシステムの開発に取り組んでいる学生がいます。上坂さんです。彼の研究は、ノートパソコンなど身近にある機器を使用して、高い臨場感の創出を可能にするというもので、実用化されれば、簡単しかも低コストの環境で映像や音空間を楽しむ事ができます。
KITに進学後、情報系の資格試験やTOEICに積極的に挑戦することで、自分自身を着実に成長させてきた上坂さん。
学びの集大成として取り組んでいる視聴覚ディスプレイの研究などをインタビューとともにご紹介します。
大学院システム設計工学専攻博士前期課程1年 丹羽 花子さん。
9月、神奈川県、葉山のリゾート地で行われた実際の結婚式で、感動の度合いを高める方法を探るというユニークな実験が行われました。これは、金沢工業大学が結婚式場などを運営する企業と共同で行ったものです。出席者に心電図の測定器をつけてもらい、ときめき度を科学的に分析することで、より大きな感動を生み出すサービスを調べようという取り組みを担当したのは、丹羽さん。華やかな宴の雰囲気を他所に、やり直しのきかない実験に緊張感で一杯だったといいます。
この貴重な経験をいかし、人の心の働きをいかしたものづくりにこれからも取り組んでいきたいと話す丹羽さんを、幸せ一杯の披露宴シーンとともにご紹介します。
機械工学科3年 山﨑 恭一さん。
学生自らが、レーシングカーの企画、設計、製作に取り組み、その性能やデザイン性などものづくりをトータルで競う全日本学生フォーミュラ大会が静岡県で開かれました。今年こそすべての競技の完走をめざす!と、大会に臨んだKIT夢考房フォーミュラカープロジェクト。山﨑さんをリーダーとして、車輌のコンパクト化、旋回性能向上を重要コンセプトに1年かけて改良を重ねてきました。昨年同様車検をはじめ順調に審査が進み、残すは約20kmの耐久競技「エンデュランス」。しかし、またしてもそこに魔物が棲んでいました・・・。
この悔しさを次へのステップに。夢考房フォーミュラカープロジェクト、今年の挑戦をご紹介します。
機械工学科1年 窪田 実沙樹さん。
8月、KIT夢考房エコランプロジェクトは、広島県で開かれた自作の省エネカーによる燃費競技会で2546km/Lを記録。自身がもつ国内学生最高記録を更新しました。
前日の練習走行で異変がみつかり、メンバーたちの必死の作業で見事復活した車両に乗り込んだのは、窪田さん。入学後に見たエコランカーに魅かれて活動に参加。ドライビング技術も何もかもが0からのスタートでしたが、先輩や仲間たちに後押しされ、この日を迎えました。
「スーパーマイレッジカーチャレンジ広島」でうちたてたエコランプロジェクトの快挙を、それを支えた一人、初の女性ドライバー窪田さんのインタビューなどと併せてご紹介します。
ロボティクス学科2年 嶌田 庸平さん。
8月、今年も神戸で「レスキューロボットコンテスト」が開催されました。これは、災害地を模擬したフィールド内で遠隔操作のロボットを使い、要救助者にみたてた3体の人形を制限時間内に救助する競技です。毎回、強い信念をもってコンテストに臨んでいる夢考房メカニカルサポートプロジェクト。あくまでも災害現場で実用可能なレスキューロボットの開発を目標としている彼らにとって、コンテストは活動の評価の場。今年は「要救助者の負担をさらに軽減する救助活動」をテーマにロボット4機を製作しました。
がれき撤去・探査ロボットの設計、製作に関わり、コンテストではオペレーターをつとめた嶌田さんのインタビューを交えながら、今年も見せた夢考房チームのこだわりをご紹介します。
機械工学科2年 末常大希さん。
「できるものはすべて自分たちの手でつくる!」そんなKITの夢考房活動に魅力を感じ三重県から進学した夢考房ソーラーカープロジェクトリーダー末常さん。この夏、鈴鹿で開催された世界最高峰のソーラーカーレースに出場。自らもドライバーという重責を務めました。5時間に及ぶ耐久レースを走り切り、ソーラーカーの実用化をめざす「オリンピアクラス」で念願の表彰台に立った末常さん。
新型車両2年目の朗報。レースでみせた巧みなエネルギーマネジメントやそれに応えた末常さんたちの走りなどチームの活躍をご紹介します。
情報経営学科4年 山下知香さん。
8月、夏休み初日、クラブ活動に参加する1年生を中心とした学生約500人が、大学周辺の保育園や児童館10数ヶ所で奉仕活動を行いました。これは、奉仕活動を通じて学生たちに周辺地域との交流を深めてもらいたいと、学生全員が所属する学友会が中心となって毎年行われているものです。この日の統括責任者は、学友会学生地域活動推進委員会委員長 山下さん。地域の人たちと触れ合う機会を持ちたいと、1年次から学友会活動に参加し、河川敷の清掃や町おこしイベントなどに積極的に関わってきました。
ペンキ塗りや窓拭きなどに汗を流す学生たちの様子をご紹介するとともに、リーダーとして奔走する山下さんを追いかけます。
大学院機械工学専攻博士前期課程2年 森山貴幸さん。
「自分を高められる環境がここにある」と、山口県からKITに進学を決めた森山さん。高校時代までバスケットボールに注いできたエネルギーを、大学での学業にシフトし、一から勉強に取り組んできました。もっと知識や技術を深めたいと大学院に進学。リニアモータ駆動を用いて従来にない加工スピードを可能にする工作機械の研究開発で、今年、念願の国際学会の舞台にも立ちました。インターンシップの経験が、将来の世界を決めるきっかけになった森山さん。
革新的な技術を生み出せるエンジニアになりたいと夢を話す森山さんをご紹介します。
大学院電気電子工学専攻博士前期課程2年 末冨貴之さん。
ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)。これが環境に与える影響を改善できたらと、KITに進学を決めた末冨さん。学部4年次からは大澤(直)研究室で、触媒とバリア放電を併用したNOx除去の研究に取り組んでいます。必要な実験装置や触媒なども自分たちで設計・製作。大学院1年の昨年は、国際学会に初参加し、研究に対する自信を深めていきました。部活動では陸上部に所属して、フルマラソンにも挑戦するなど文武両道をいく末冨さん。
陸上も学業も粘り強く取り組む末冨さんをご紹介します。
ロボティクス学科3年 葛和佳倫さん。
毎年、神戸で開催されている災害救助をテーマにしたロボコン「レスキューロボットコンテスト」。期間中はコンテストのほか、講演会や試作機の展示・操縦体験などを通じて、よりレスキューロボットへの関心を高めてもらう催しが行われますが、今回、KIT夢考房メカニカルサポートプロジェクトが開発したロボットも展示されることになりました。競技会はあくまでも自分たちが作り上げたロボットの検証の場であると、常に実際の災害現場を想定したロボット製作で注目を集めてきた夢考房チーム。彼らが作り上げた遠隔操作可能な探査ロボットの初披露です。
特別な思いでロボット製作に取り組んでいる実用機開発班リーダー葛和さんをロボットとともにご紹介します。
機械工学科3年 原田貴章さん。
KIT金沢工業大学天文部。観望会や宇宙科学教室などを通じ、地域の人たちに星や宇宙の魅力をもっと知ってもらいたいと、約60名の部員たちが活動を続けています。金環日食など珍しい天文現象が続く今年は、天体ショーにちなんださまざまな催しも多く、部員たちは大忙し。それでも部長の原田さんは、子供たちの驚きや喜ぶ様子が、自分たちの大きな意欲につながると話します。
精力的に活動する県内の大学で唯一の天文部を、原田さんのインタビューでご紹介します。
大学院建築学専攻博士前期課程1年 小林浩さん。
金沢工業大学には、22万枚のアナログレコードを所蔵する「PMCポピュラー・ミュージック・コレクション」があり、学生や一般にも広く公開しています。この豊富なコレクションの中から、現在、英国のロックにスポットをあてた展示会が開催されています。ビートルズやローリング・ストーンズなど英国のミュージシャンたちの偉大な功績とその影響を年表とレコードジャケットで探るもので、展示プランを企画したのが、小林さんたちです。普段はPMCの学生スタッフとしてレコードに触れている小林さんですが、あらためて学ぶことが多く、いろいろな人たちに興味をもってもらう展示にと工夫を凝らしました。
700枚の貴重なレコードジャケットが語る「ブリティッシュロックの歴史」を小林さんのインタビューでご紹介します。