工学部 機械工学科

畝田道雄 研究室

UNEDA Michio
LABORATORY

太田祐輔さんと畝田教授による論文が日本実験力学会論文賞に。タイヤの紋様の機能を評価・可視化した研究で

2018年3月に大学院工学研究科機械工学専攻を修了した太田祐輔さんと畝田道雄教授による学術論文が、9月2日(月)に徳島大学理工学部で開催された日本実験力学会2019年度総会で論文賞を受賞し、賞状と記念メダルがそれぞれ贈られました。

日本実験力学会は、実験力学分野における学術・技芸に関する研究活動を通じて、当該分野の発展と各種産業への応用に貢献することを目的として設置された学会であり、日本学術会議協力学術研究団体の一つです。

論文賞は、当該成果の主要部分が、前3年以内に会誌『実験力学』あるいは同学会が主催・共催する国際会議論文集に掲載された独創的で新規性のある優秀な論文を対象とし、その著者を表彰するものであり、表彰は1総会あたり2件以内と定められています。

このたびの太田さんと畝田教授による論文は自動車用タイヤの機能評価について新しい試みを実施した結果を論じたものであり、論文賞の受賞に至りました。

受賞論文
太田祐輔、畝田道雄:自動車用タイヤの機能評価に関する研究―ひずみ・最大静摩擦力の同時計測と真実接触率による評価―、実験力学、18巻、1号、p57-63

授賞理由(総会資料から)
本論文では、タイヤの紋様であるパターンによって変化する接地面のひずみと最大静摩擦力の同時計測とその評価に着目し、そこからパターンが有する機能の可視化を目的として実施されたものである。特に、パターンの変化に伴うひずみと最大静摩擦力の直接的な影響を検証するため、デジタル画像相関法を利用したひずみ・最大静摩擦力の同時計測装置の試作・運用にも成功している。さらに、タイヤ接地面のひずみが最大静摩擦力に与える影響を詳細に検討するため、転写法によって接地面の真実接触率を定量評価し、それとひずみの相互相関を解明したことは、今後の自動車用タイヤの設計に関わる実験力学に基づく重要な学術的知見であると言え、論文賞に値する。

https://www.kanazawa-it.ac.jp/kitnews/2019/0904_uneda.html

公開日:2019.09.04