大学院バイオ・化学専攻博士前期課程1年 安間俊哉さん。
大学では化学について学んでみたいと静岡県からKIT金沢工業大学に進学を決めた安間俊哉さん。学部3年次からは念願のクラスター研究室で研究を続けています。クラスター研究室とは学科横断型のチーム編成で、企業や地域の人たちと社会性のある課題にとりくむもので、安間さんのテーマは病院やホテルのリネンなどを扱う業務用洗濯機の排水浄化技術の開発です。環境にやさしくより衛生的にと、大澤・谷田研究室では、サケなどの魚類の白子からつくられる天然の抗菌物質、プロタミンに注目。また安間さんは、プロタミンをリネンに付与する抗菌処理についても取り組むなど忙しい毎日を送っています。
企業や他学科のメンバーから大きな刺激をうけながら研究に打ち込む姿をご紹介します。
この春、東京大学大学院新領域創成科学研究科に進学した熊本さん。彼女にとってKITは、まさにいろいろなことにチャレンジした4年間でした。キャンパス内には思い出の場所がいっぱいです。学生たちの自由なモノづくりの場である夢考房では、学生スタッフとして利用者のサポートにあたり、キャンパス内にあるFM局「えふえむ・エヌ・ワン」では、プロジェクトメンバーの一人として地域に発信する番組づくりに関わってきました。
そして彼女が一番の思い出の場所と話すのは、先輩や仲間たちとともに研究活動に取り組んだ前田研究室です。「ここがあったから次がある」という熊本さん。
KITでの成長を糧に、新たな世界へと飛び立った熊本さんをご紹介します。
2007年夏、人力飛行機プロジェクトは、鳥人間コンテストで552、29mの飛行を記録しました。3年ぶりの出場での快挙に喜ぶメンバーの中に、日置さんの姿もありました。
数少ない情報系の学生として、1年次から制御関係の向上に取り組んできましたが、特別な知識や技術はなく、まさに0からのスタートだったといいます。それでもプロジェクトでの経験は専門の勉強にも大きな力となり、学びの集大成の工学設計(プロジェクトデザイン)Ⅲでは、手話をカメラに取り込んで自動認識させるという翻訳ツールの基礎となる研究に取り組んできました。
KITで身につけたことはこれからの新しい舞台、本田技研工業でも力強い支えになっていくはずと話す、日置さんの登場です。
この春、日本特殊陶業で技術者としてスタートを切った河野さん。KITとの出会いは、NHK大学ロボコンで活躍するKITチームをTVで見たことが始まりでした。入学式当日に、夢考房ロボットプロジェクトに参加。本格的なものづくりは初めてだった河野さんでしたが、憧れの先輩たちや仲間とともにロボットづくりに取り組んだ日々は、彼に技術者としての道を拓いてくれました。
また大学院進学後は、医工連携で一人一人にあった人工関節の研究に取り組む一方、科学技術と日本の将来をテーマとした論文コンクールに入賞するなど積極的な学生生活を送ってきました。
河野さんにとってKITとは、どんな大学だったのでしょうか。プロジェクトや研究活動などに全力で取り組んできた6年間をインタビューと映像でご紹介します。
高校時代からソーラーカーに打ち込んできた篠原さん。KITに進学したのは、高校3年生のとき鈴鹿で見た夢考房チームのソーラーカーに一目ぼれしたからだといいます。入学後すぐにソーラーカープロジェクトに参加し、3年次にはリーダーとしてチームを引っ張りました。夢考房で得た知識や経験、多くの出会いは、自分への成長につながり、将来の道をも導いてくれたようです。
この春から篠原さんの新しい舞台となった本田技研工業をめざすきっかけなどをさまざまな大会シーンとともにご紹介します。
この春、社会人としてスタートを切った中村さん。彼が大学院で取り組んでいたのは、「磁力を使って水を浄化する」という研究です。超伝導を環境浄化や省エネルギー分野の技術として研究する小原研究室で、中村さんは、水の浄化法に関する研究を行なっている小松優研究室が開発した重金属イオンの捕獲材に注目。いったん、捕獲材に金属イオンを吸着させ、超伝導マグネットを利用して金属系の有害物質を除去するという画期的な方法を開発しました。
高校、大学と電気電子のおもしろさに触れ、新しい可能性を拓く研究に取り組んできた中村さん。KITで学んできた知職をいかして世の中に貢献したいという中村さんを、新しいステージである東京電力への思いとともにご紹介します。
KITの学生3人が設計・製作した「排せつ支援車椅子」が、学生によるビジネスプランコンテスト「第5回キャンパスベンチャーグランプリ中部」で、最高賞の大賞を受賞し、3月には中部の代表として全国大会出場を果たしました。
本格的なモノづくりは初めて、すべてが手さぐり状態でした。それでも「学生時代に何かしたい」という強い思いが斬新なアイデアを生み出し、形となってすばらしい結果につながったのです。3人の中で加工・組み立てを担当した牧野さん。かけがえのない友と出会い、懸命に取り組んだこのプランに、牧野さんには特別な思いがありました・・・。
車椅子製作のきっかけとなったスケッチをご覧いただくとともに、将来、またこの仲間で製品化をめざして頑張りたいと話す牧野さんにスポットをあててお送りします。
環境土木工学科4年 村中和也さん。
この春、JR西日本で社会人としてのスタートを切った村中さん。彼が研究室の仲間とともに学生生活の集大成として取り組んだ研究は、災害などで生じた被害をデータ化し、今後の災害に対する事前策や対応に役立てようというものです。
2007年3月に起きた能登半島地震をテーマに、GISを活用して河川などの被害状況データを打ち込み、データマップを作り上げました。膨大なデータ処理は大変な作業ですが、災害データベースの構築は、その地域にあった都市計画を考えていく上でとても有効です。
KITで学んだ知職をいかして、将来はトンネルなどの耐震補強などで活躍できればと夢を話す村中さんをご紹介します。
大学院材料設計工学専攻博士前期課程2年 西村明奈さん。
高校生の時に知った化学のおもしろさを追求したいと、KITに進学した西村さん。彼女が6年間の学生生活の集大成として取り組んできたのは、中性子を効率よく検出できる新規蛍光体(シンチレータ)の開発についての研究でした。中性子を使うと、X線回折では難しい物質や分子の構造をみることができるため、中性子に高感度で応答するシンチレータの開発研究は、材料の分野ばかりでなくパーキンソン病のDNA解析など医療への貢献にもつながるものとして大きく期待されています。
先日行なわれた大学院学位授与式で代表の一人として壇上に立つ西村さんの艶やかな姿をご覧いただきながら、興味をもったことに懸命に取り組んできた様子をご紹介します。
建築都市デザイン学科4年 古田朋子さん。
建築を学ぶきっかけは、中学生のときに見たテレビドラマ。大工のヒロインに憧れたからという古田さん。
KITに進学してからは、建築デザイン、設備・環境と幅広く学んできました。学びの集大成として1年間取り組んできた研究は、地中熱を利用して住宅の省エネルギー化を検証しようというものです。富山にある地熱エネルギーのモデルハウスに通って実測データをとり、季節ごとの省力効果について調べてきました。
4月からは、中日本高速道路に就職する古田さん。サービスエリアなどの活性化計画にKITで学んだ知識をいかしてもらえればと、恩師もエールをおくります。
大学生活で成長を実感できたという古田さんをご紹介します。
機械工学科4年 佐藤純一さん。
2007年10月、省エネカーの燃費を競う「Hondaエコノパワー燃費競技全国大会」で、クラス優勝を果たしたKIT夢考房エコランプロジェクト。国内の学生チームとしては初めて、自作エンジンを搭載した車輌での快挙でした。
自作エンジンの開発を担当した佐藤さんは、早くからプロジェクトの中心メンバーとしてチームをひっぱってきた一人です。彼は、「先輩たちの恩恵にたよらず、自分たちが作り上げた車で結果を出したい!」と、ボディはもちろんエンジンまでも手作りという新たな挑戦を2005年から仲間とともにスタートさせました。しかしその道のりはとても険しく、これまでの人生で一番悔しい思いもしたと振り返ります。
エコランにかけた学生生活! 春からはマツダのエンジニアとして第一歩を踏み出す佐藤さんをご紹介します。
大学院材料設計工学専攻博士前期課程2年 田中一豊さん。
車の衝突時の衝撃吸収について、アルミ素材に注目して研究している学生がいます。田中一豊さんです。田中さんは、自身の事故の経験から、衝撃を吸収する安全性の高い車について学びたいと強く思い始めました。衝撃の吸収を研究することで、人身への危険をさらに小さくできるのではと考えたからです。
学部4年次からは山部昌教授の指導の下、アルミ素材の形や厚みなど条件をかえながら解析を行ない、設計の指針づくりに取り組んできました。大学院進学後もアルバイトと両立しながら研究活動をつづけ、多忙な毎日が田中さんを大きく成長させました。
4月からの新しいステージとなる日本軽金属で、さらにアルミの用途拡大に貢献できればという田中さんをご紹介します。
心理情報学科4年 四尾健太郎さん。
学生が考えた新商品やビジネスプランを競う「キャンパス・ベンチャーグランプリ中部」で、四尾さんたち3人が提案した『排せつ支援機能を備えた車椅子』が大賞を受賞しました。彼らが開発した車椅子はシートの座面が開閉するもので、これによってシートから便座に移動することなく用を足すことができます。利用者、介助者双方の負担を軽くするこの車椅子は、審査員からも高い評価を受けました。
「大学でなにかやりたい」と気持ちが重なったメンバーたちですが、発想や企画ができてもそれを自分たち自身の手でかたちにすることは至難の業。まさに試行錯誤の連続でした。それゆえ今回の受賞は彼らにとって大きな自信につながり、各エリア代表が集まる3月の全国大会にむけてさらに気持ちが高鳴ります。
車椅子製作のきっかけとなったエピソードもまじえ、彼らが作り上げたアイデア車椅子をご紹介します。